連日猛暑と熱帯夜のおかげで、ランニングどころではない7月は、トレーニング量が激減。
暑さをしのげるジムやプール、自転車を利用したり、屋外でのランは木陰と水道がある公園を多用したものの、ペースを上げると身体や脳がすぐにオーバーヒートしてしまうためジョグばかりとなり、ポイント練習がほとんどできませんでした。
更に、貧血なのか夏バテなのか、ジョグをして5kmほど進むといきなり足が止まってしまう症状も。少し歩いてから走り出すものの、ペースがまったく上げられず疲労困憊となりストップ。
身体に熱がこもってヤバそうな感じになり、ハンガーノックのような力がまったく出ない状態に。翌日休養をして再度ジョグをしても異様な疲労感は取れませんでした。
結局、14日からの1週間は休養重視となりました。
雨天は絶好の休養、または補強日和ととらえているので、普段は走りませんが、今月はあまりにもトレーニング量が減ってしまったため、22日の雨の日に、路面が清潔で安全なトラックを利用してシャワーランをしました。貸し切り状態になるかと思っていたのですが、3人ほど利用していました。
暗くなってから雨量は増したのですが、それでも暑い。ラストは上半身裸で走りました。ペースは上がらなかったため、距離を伸ばし(22.5km)、400mスプリントを3本入れてスピード感を呼び戻しました。
自転車は坂道の多いルートを利用し、心肺機能と脚力アップを図りました。
この日も猛暑だったものの、自転車はスピードが速いため大きな扇風機に絶えず当たっているような状態なのと、こがずに惰性で進む場合は一気にクールダウンできるので、ランよりもはるかに快適です。
トレーニング量は減ったものの、暑くて食欲が出ないこともあり、体重と体脂肪に大きな変化はありませんでした。
また、夏バテと貧血予防に塩レバーを作ったりしました。塩レバーは大量に作って冷凍保存もできるのですね。独特の癖が少なくなるし、薬味に工夫をすれば食べやすくなります。
鶏の冷製 塩レバー 保存食 by 猫クック [クックパッド] 簡単おいしいみんなのレシピが211万品
ミートソースに大豆とエリンギ、塩レバーを入れたパスタや、塩レバーの粒マスタード和えを作ってみたのですが美味しかったです。練梅と合わせると完全に癖が消えて、サッパリして美味しかったですよ。
猛暑の期間でもしっかりトレーニングを行い、本格的な走り込みが始まる9月までに土台の底上げをしたかったのですが、連日これだけ蒸し暑いと、ポイント練習をしたところで設定のペースや距離を踏めないため、脚筋力や心肺機能の強化につながらず、結局は暑さに対する忍耐力が増すだけとなってしまいます。また、熱帯夜での睡眠不足で疲労の回復も遅れてしまい、無理をすると体調や私生活に悪影響を及ぼしてしまいます。
夏に行われる東京五輪を目指しているのならまだしも、冬に行われるマラソン大会が目標であれば、極端な暑さに耐える能力なんて不要なんですよね。
そのため、猛暑が続く8月は、ランニング量が減ったり、ポイント練習ができないことに不安や不満を抱くことはせず、補強トレーニングを増やしたり、自転車を大いに利用したり、トレランをしたりなど、レース1~2ヶ月前の本格的な走り込み期ではなかなかできないトレーニングを中心にこなしていこうと思っています。
2015/07/29
ランナー必須の計算アプリ
マラソントレーニングのメニューには、
・ジョグ
・ペース走
・インターバル走
・ロング走
などがありますが、それぞれのメニューをどの程度の速さで走ればいいのかは、ランナーのレベル(レースタイムや最大酸素摂取量)によって当然違います。
この速さ(1kmあたりのペース)を求めるには、自分のレースタイムを利用し、係数や公式を使って算出する必要があるのですが、この数値を一発で求めることができるアプリがあります。
iOS用
Android用
これはウェブ上でも計算できます。
Jack Daniels' VDOT Running Calculator | Run SMART Project
まず最初に下のバーの「About」内の「Settings」で性別と単位をセットします。
例えば、ハーフマラソンが1時間40分で走れるランナーの場合は、距離とタイムを入力して「Calculate」をタップすると、最大酸素摂取量のおおよその数値が右上に出て、そのレースタイムでの平均ペースが下に出ます。
下のバーの「Training」をタップすると、各メニューの1kmあたりのペースタイムが求められます。
「Type」をタップすると、各メニューの説明が出ます。上から、ジョグ、マラソンペース、ペース走、インターバル走、レペティションというメニュー。トラックを利用した場合のタイムも表示されます。
下のバーの「Equivalent」をタップすると、他の距離の種目に出た場合の、予想タイムが表示されます。単純に計算すれば、ハーフの倍がフルということになりますが、実際はフルの方が負荷が高い分ペースは落ちるため、その分の係数も含めた計算がなされています。
算出されたフルとハーフのタイムを、実際の自分のタイムと見比べることで、自分はスピードタイプなのか、スタミナタイプなのかということもわかります。フルのタイムを入力して算出されたハーフのタイムよりも、自己ベストの方が速いのであれば、自分はスピードタイプとなるわけですね。
となれば、自分の弱点はスタミナであるため、ロング走などのスタミナ系メニューを重視すれば、フルの自己ベスト更新は期待大となります。
"弱点こそ伸びしろ"ですね。
このアプリでも十分なのですが、Androidアプリに関しては、これよりもさらに高機能の計算アプリがあります。それがこれ。
残念ながらiOS用はないのですが、このアプリで求めることができる数値は、
・ペースと速度の換算
・タイム、距離、ペースの算出
・レースタイムから、別の距離のレースタイムを予想
・レースタイムを入力することで、各トレーニングでのペースを算出
・年齢を入力することで、最大心拍数を割り出し、適正なトレーニング心拍数を算出
・体重とランニング距離から消費カロリーを求める
・身長と体重からBMIを算出
・クーパーテスト(12分間全力疾走で走れた距離)での年代別レベル表
・距離や速度、気温の単位換算
非常に多機能にも関わらず、アプリは無料で広告はなし。
iOSの場合、ペースやタイムの計算や、時間の計算には、このアプリも便利です。通常の電卓としても使えます。
注意しなければならないのは、指定のトレーニング強度はレースでのタイムから求められますが、レースの自己ベストのタイムは高記録が出やすい冬のものであるため、このタイムで算出されたトレーニングペースを、湿度や気温が高い猛暑時に行えば、かなり厳しいものとなり、なかなかクリアできない自分に自信喪失してしまいます。
トレーニングペースの計算には、気温や湿度、そして加齢での影響は反映されていないため、その分を差し引く必要があるのですね。
特に猛暑時(気温よりも湿度が重要)は、無理をすると熱中症になり、これがトラウマとなって、その後は思い切ったトレーニングができなくなってしまいます。
実は私がそうで、猛暑の今の時期は身体のオーバーヒートが非常に怖いため、負担の低いジョグや、比較的涼しい自転車でのトレーニング、ジムでのトレミやステップマシンの利用がメインになっています。
熱中症を経験することで、どこまで頑張るとヤバイかはある程度わかるようになるのですが、その日の体調で大幅に左右されるし(調子がいい日の方が無理をしてしまう分危険)、加齢とともに限界値は落ちるし、重症となるとトレーニングどころか人生終了ということもあり得るので、猛暑が一段落する盆明けあたりまでは無理は禁物ですね。
また、比較的気温が低い早朝を利用するという方法もありますが、地域での差はあるものの、一日のうちで最も湿度が高いのが早朝。湿度は90%以上で、湿気でモヤがかかったような状態のため、朝日もぼんやりしてしまいます。
汗がほとんど出ないスロージョグなら問題はないのですが、少しペースを上げるだけで汗が一気に吹き出し、その汗が湿度のおかげでまったく乾かず気化熱が奪われないため、身体に熱がこもりやすいのですね。そのため、気温が高いものの湿度が低い日中に、木陰の多い公園を利用して走った方が快適だったりします。
暑さ対策に関しては、こちらの記事が参考になりました。
中長距離のパフォーマンスを上げる暑さ対策 ~その1~ | アスリートLab produced by EVOLUアスリートLab produced by EVOLU
中長距離のパフォーマンスを上げる暑さ対策 ~その2~ | アスリートLab produced by EVOLUアスリートLab produced by EVOLU
アプリを使って適切なトレーニングペースを参考にしながら、暑さ対策を十分に行い、この夏を何とか乗り切ろうと思います。
・ジョグ
・ペース走
・インターバル走
・ロング走
などがありますが、それぞれのメニューをどの程度の速さで走ればいいのかは、ランナーのレベル(レースタイムや最大酸素摂取量)によって当然違います。
この速さ(1kmあたりのペース)を求めるには、自分のレースタイムを利用し、係数や公式を使って算出する必要があるのですが、この数値を一発で求めることができるアプリがあります。
iOS用
Android用
これはウェブ上でも計算できます。
Jack Daniels' VDOT Running Calculator | Run SMART Project
まず最初に下のバーの「About」内の「Settings」で性別と単位をセットします。
例えば、ハーフマラソンが1時間40分で走れるランナーの場合は、距離とタイムを入力して「Calculate」をタップすると、最大酸素摂取量のおおよその数値が右上に出て、そのレースタイムでの平均ペースが下に出ます。
下のバーの「Training」をタップすると、各メニューの1kmあたりのペースタイムが求められます。
「Type」をタップすると、各メニューの説明が出ます。上から、ジョグ、マラソンペース、ペース走、インターバル走、レペティションというメニュー。トラックを利用した場合のタイムも表示されます。
下のバーの「Equivalent」をタップすると、他の距離の種目に出た場合の、予想タイムが表示されます。単純に計算すれば、ハーフの倍がフルということになりますが、実際はフルの方が負荷が高い分ペースは落ちるため、その分の係数も含めた計算がなされています。
算出されたフルとハーフのタイムを、実際の自分のタイムと見比べることで、自分はスピードタイプなのか、スタミナタイプなのかということもわかります。フルのタイムを入力して算出されたハーフのタイムよりも、自己ベストの方が速いのであれば、自分はスピードタイプとなるわけですね。
となれば、自分の弱点はスタミナであるため、ロング走などのスタミナ系メニューを重視すれば、フルの自己ベスト更新は期待大となります。
"弱点こそ伸びしろ"ですね。
このアプリでも十分なのですが、Androidアプリに関しては、これよりもさらに高機能の計算アプリがあります。それがこれ。
残念ながらiOS用はないのですが、このアプリで求めることができる数値は、
・ペースと速度の換算
・タイム、距離、ペースの算出
・レースタイムから、別の距離のレースタイムを予想
・レースタイムを入力することで、各トレーニングでのペースを算出
・年齢を入力することで、最大心拍数を割り出し、適正なトレーニング心拍数を算出
・体重とランニング距離から消費カロリーを求める
・身長と体重からBMIを算出
・クーパーテスト(12分間全力疾走で走れた距離)での年代別レベル表
・距離や速度、気温の単位換算
非常に多機能にも関わらず、アプリは無料で広告はなし。
iOSの場合、ペースやタイムの計算や、時間の計算には、このアプリも便利です。通常の電卓としても使えます。
注意しなければならないのは、指定のトレーニング強度はレースでのタイムから求められますが、レースの自己ベストのタイムは高記録が出やすい冬のものであるため、このタイムで算出されたトレーニングペースを、湿度や気温が高い猛暑時に行えば、かなり厳しいものとなり、なかなかクリアできない自分に自信喪失してしまいます。
トレーニングペースの計算には、気温や湿度、そして加齢での影響は反映されていないため、その分を差し引く必要があるのですね。
特に猛暑時(気温よりも湿度が重要)は、無理をすると熱中症になり、これがトラウマとなって、その後は思い切ったトレーニングができなくなってしまいます。
実は私がそうで、猛暑の今の時期は身体のオーバーヒートが非常に怖いため、負担の低いジョグや、比較的涼しい自転車でのトレーニング、ジムでのトレミやステップマシンの利用がメインになっています。
熱中症を経験することで、どこまで頑張るとヤバイかはある程度わかるようになるのですが、その日の体調で大幅に左右されるし(調子がいい日の方が無理をしてしまう分危険)、加齢とともに限界値は落ちるし、重症となるとトレーニングどころか人生終了ということもあり得るので、猛暑が一段落する盆明けあたりまでは無理は禁物ですね。
また、比較的気温が低い早朝を利用するという方法もありますが、地域での差はあるものの、一日のうちで最も湿度が高いのが早朝。湿度は90%以上で、湿気でモヤがかかったような状態のため、朝日もぼんやりしてしまいます。
汗がほとんど出ないスロージョグなら問題はないのですが、少しペースを上げるだけで汗が一気に吹き出し、その汗が湿度のおかげでまったく乾かず気化熱が奪われないため、身体に熱がこもりやすいのですね。そのため、気温が高いものの湿度が低い日中に、木陰の多い公園を利用して走った方が快適だったりします。
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2015/07/22
500円分クーポンプレゼント
Amazonの3000円分のギフト券を買うと、500円分のクーポンがもらえるというキャンペーンを行っています。
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このキャンペーンは過去にも行われており、
ランディノート: 500円分クーポンプレゼント
1度でも利用したことがある人は対象外になるのか、私は対象者とはなっていませんでした。残念。
絶対お得なキャンペーンなので、エントリーできた方は是非ご利用を。
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2015/07/16
中高年ランナーのトレーニング
人よりも優れた反射神経や俊敏性、爆発的なパワー、特殊な技術などが必要のないマラソンは、年をとっても末永く続けられるスポーツですが、やはり加齢とともに走力はどんどん落ちてきます。
2008年度全日本マラソンランキングからの分析によると、マラソンの走力のピークは28歳頃で、それ以降、年々走力は落ち、その落差は28歳~70歳の間に、1歳増えるとフルマラソンのタイムが約1分30秒落ちるとのこと。
50歳と30歳のランナーは20歳違うので、加齢の影響によるタイム差は30分。つまり、加齢での落差分を差し引くと、50歳のサブスリーランナーは30歳のランナーからすると、2時間半を切るタイムを叩き出すほどの力がある、エリートランナーということになります。年寄りの高記録保持者はすごいのと同時に、年寄りのレベルアップは非常に過酷だということですね。
中高年ランナーは、自己ベスト更新どころか、現状維持も厳しくなるわけで、単純に考えれば、昨年と同じトレーニングをしただけでは、自己ベストが1分30秒落ちることになります。
走力がまだ低いサブ4レベルであれば、歳をとっても自己ベスト更新は十分可能で、15分や20分という大幅なタイム短縮も可能ですが、レベルが上がるにつれてハードルは高くなり、そう簡単にタイムの更新ができなくなります。サブ3に近い、あるいはすでに2時間台で走れるレベルのランナーの場合は、わずか数分の更新も難しくなり、レースだけでなく、トレーニングメニューでも、去年の自分に追い付けない状態になったりします。
だからといって、昨年よりももっとハードにトレーニングをすると、故障をしたり体調を崩したりするし、疲労感も増して回復も遅くなってしまいます。
今の私がまさにその状態で、頑張れるのは気持ちだけ。全然身体がついていかなくなり、気力に任せてハードなトレーニングに取り組むものの、その回復が異常に遅くなってきました。完全休養しても、翌日も似たような疲労感が続いてしまいます。
そのため、トレーニングメニューの見直しが必要になってきました。
『42.195KM トレーニング編』の本に、このようなデータが載っていました。
(楽天ブックスはこちら『42.195KM トレーニング編』)
最大酸素摂取量80%のトレーニングとは、フルのレースペースでのペース走に相当します。このトレーニングを週2日以上行う(d)の内容でトレーニングをすれば、全身持久力を大幅に向上できるわけですが、加齢での体力ダウンと、回復の遅れを考えると、回復のための日数を確保でき、疲労をしっかり抜いた状態で80%強度の(c)のトレーニングを行った方が、無理なく確実にレベルアップできるわけですね。
中高年の場合、中途半端な負荷のトレーニングを週に2日以上行うのなら、週に1日でいいからしっかり追い込みなさい。ということです。これなら十分できますね。
更に鍛えられる(d)が魅力であることは確かで、トレーニング日数が2日以上になると、最大酸素摂取量は2倍以上に向上し、強度を60%から80%に上げることで、最大酸素摂取量は3倍以上に向上するわけですが、自分の年齢をわきまえず、無理なトレーニングをして慢性的な疲労をためこんでしまい、80%の強度でクリアしなければならないメニューが60%に落ちてしまえば、向上率は3分に1以下となり、結局、週に1日80%強度の方がマシになってしまいます。
目標の負荷でポイント練習をいかに成功させるかということが、中高年ランナーの場合は特に重要となってくるわけですね。回数よりもペース(強度)を重視し、強度をクリアでき回復もできたのであれば、次に量を増やすというやり方が効率的となります。
10~20kmほどのペース走なら、中高年ランナーでも週に2回くらいはできそうですが、ロング走など持久力を強化するポイント練習も必要なことを考えると、ペース走は週一程度にしないと疲労が抜け切らないかと思います。
『42.195KM トレーニング編』には、中高年ランナーのトレーニングのポイントとして、下記の項目が上げられています。
高齢になると、タイムを目標にすると達成が困難になるため、月間走行距離を目標に置いてしまいがちですが、たくさん走るのは暇と元気があれば誰にでもできます。マラソンを知らない一般人からすると、たくさん走ったことはすごいことのように感じますが、マラソンを知っている人からすると、走行距離の価値観は低い。
月間走行距離を無駄に稼ぎたいのなら、平日はのんびり60分ジョグ9km(6'40/kmの楽チンペース)を朝と晩の2部練で行い、土曜はお休み。日曜は30kmのマッタリLSDかマラニック。これで月516kmほどになります。
距離を伸ばすのは時間さえあれば可能ですが、速く走るというのは非常に難しい。難しいからこそ、マラソンの評価基準はタイムになっているのですよね。
人それぞれ価値観が違うため、マラソンを続ける目的や目標もそれぞれ違いますが、どうせやるなら、難しいテーマを目標に置いてチャレンジしてみるほうが、やり甲斐も達成感も格段に上です。
加齢とともに自己ベスト更新は難しくなりますが、去年のベストタイムを上回るようにしてみる、年代別で上位をめざしてみる、去年出場した大会の順位を超えてみる、全日本マラソンランキングで順位を上げるなど、自分の年齢やレベルに見合った価値観の高い目標はいくらでも作れるはず。
そしてそのためのトレーニングは、難しくもあり、苦しくもあり、楽しくもあります。走行距離を追うだけで、何の実績も残らず評価も得られない、日課のようなランニングとは雲泥の差です。
来シーズンの大会のエントリーが続々と始まり、気合が入る時期ですが、猛暑日が多いため、なかなか思うようなトレーニングができません。体力の衰えを身にしみて感じている私のような中高年ランナーは特にそう。気合だけなんですよね。それだけに、トレーニング方法を見直して、効率化を図ることが重要のようです。
お互い頑張りましょう。
2008年度全日本マラソンランキングからの分析によると、マラソンの走力のピークは28歳頃で、それ以降、年々走力は落ち、その落差は28歳~70歳の間に、1歳増えるとフルマラソンのタイムが約1分30秒落ちるとのこと。
50歳と30歳のランナーは20歳違うので、加齢の影響によるタイム差は30分。つまり、加齢での落差分を差し引くと、50歳のサブスリーランナーは30歳のランナーからすると、2時間半を切るタイムを叩き出すほどの力がある、エリートランナーということになります。年寄りの高記録保持者はすごいのと同時に、年寄りのレベルアップは非常に過酷だということですね。
中高年ランナーは、自己ベスト更新どころか、現状維持も厳しくなるわけで、単純に考えれば、昨年と同じトレーニングをしただけでは、自己ベストが1分30秒落ちることになります。
走力がまだ低いサブ4レベルであれば、歳をとっても自己ベスト更新は十分可能で、15分や20分という大幅なタイム短縮も可能ですが、レベルが上がるにつれてハードルは高くなり、そう簡単にタイムの更新ができなくなります。サブ3に近い、あるいはすでに2時間台で走れるレベルのランナーの場合は、わずか数分の更新も難しくなり、レースだけでなく、トレーニングメニューでも、去年の自分に追い付けない状態になったりします。
だからといって、昨年よりももっとハードにトレーニングをすると、故障をしたり体調を崩したりするし、疲労感も増して回復も遅くなってしまいます。
今の私がまさにその状態で、頑張れるのは気持ちだけ。全然身体がついていかなくなり、気力に任せてハードなトレーニングに取り組むものの、その回復が異常に遅くなってきました。完全休養しても、翌日も似たような疲労感が続いてしまいます。
そのため、トレーニングメニューの見直しが必要になってきました。
『42.195KM トレーニング編』の本に、このようなデータが載っていました。
(楽天ブックスはこちら『42.195KM トレーニング編』)
"全身持久力の指標である最大酸素摂取量は、平均的には加齢とともに1年で1%ずつ、ほぼ直線的に低下します。しかし、高齢者でも、適切なトレーニングによって向上させることができます。
60~83歳を4つのグループに分けた実験では、3つのグループで最大酸素摂取量が増加しました。ここで興味深いのは運動強度によってトレーニング効果が異なることです。
(a)最大酸素摂取量の60%の強度で週2日未満のトレーニング
→増加なし
(b)最大酸素摂取量の60%の強度で週2日以上のトレーニング
→10%の増加
(c)最大酸素摂取量の80%の強度で週2日未満のトレーニング
→13%の増加
(d)最大酸素摂取量の80%の強度で週2日以上のトレーニング
→33%の増加
特に、(b)と(c)に注目してください。(c)は(b)よりもトレーニング日数が少ないにもかかわらず、(b)よりも増加率が高くなっています。最大酸素摂取量の向上はトレーニング日数よりもトレーニング強度がポイントであることがわかります。このことは、トレーニング回数を減らしても運動強度を落とさなければ、身体能力を維持できることを示唆しています。テーパリング期でのトレーニングに応用できます。
最大酸素摂取量80%のトレーニングとは、フルのレースペースでのペース走に相当します。このトレーニングを週2日以上行う(d)の内容でトレーニングをすれば、全身持久力を大幅に向上できるわけですが、加齢での体力ダウンと、回復の遅れを考えると、回復のための日数を確保でき、疲労をしっかり抜いた状態で80%強度の(c)のトレーニングを行った方が、無理なく確実にレベルアップできるわけですね。
中高年の場合、中途半端な負荷のトレーニングを週に2日以上行うのなら、週に1日でいいからしっかり追い込みなさい。ということです。これなら十分できますね。
更に鍛えられる(d)が魅力であることは確かで、トレーニング日数が2日以上になると、最大酸素摂取量は2倍以上に向上し、強度を60%から80%に上げることで、最大酸素摂取量は3倍以上に向上するわけですが、自分の年齢をわきまえず、無理なトレーニングをして慢性的な疲労をためこんでしまい、80%の強度でクリアしなければならないメニューが60%に落ちてしまえば、向上率は3分に1以下となり、結局、週に1日80%強度の方がマシになってしまいます。
目標の負荷でポイント練習をいかに成功させるかということが、中高年ランナーの場合は特に重要となってくるわけですね。回数よりもペース(強度)を重視し、強度をクリアでき回復もできたのであれば、次に量を増やすというやり方が効率的となります。
10~20kmほどのペース走なら、中高年ランナーでも週に2回くらいはできそうですが、ロング走など持久力を強化するポイント練習も必要なことを考えると、ペース走は週一程度にしないと疲労が抜け切らないかと思います。
『42.195KM トレーニング編』には、中高年ランナーのトレーニングのポイントとして、下記の項目が上げられています。
・トレーニングと休養のサイクルを考える(頻度を少なくする)
・スピードトレーニングの強度、頻度を考える
・月間走行距離にこだわらない(走り過ぎない)
・ウォーミングアップとクーリングダウンをていねいに
・柔軟な発想でトレーニングをする
・ストレッチ、マッサージなどのケアをしっかり
・体調不良、悪天候では無理して走らない
・自分の状況に合わせて、サンプルプログラムを上手に活用する
・過去のトレーニング方法にこだわらない
・腰や膝に負担のかかる補強運動はしない
高齢になると、タイムを目標にすると達成が困難になるため、月間走行距離を目標に置いてしまいがちですが、たくさん走るのは暇と元気があれば誰にでもできます。マラソンを知らない一般人からすると、たくさん走ったことはすごいことのように感じますが、マラソンを知っている人からすると、走行距離の価値観は低い。
月間走行距離を無駄に稼ぎたいのなら、平日はのんびり60分ジョグ9km(6'40/kmの楽チンペース)を朝と晩の2部練で行い、土曜はお休み。日曜は30kmのマッタリLSDかマラニック。これで月516kmほどになります。
距離を伸ばすのは時間さえあれば可能ですが、速く走るというのは非常に難しい。難しいからこそ、マラソンの評価基準はタイムになっているのですよね。
人それぞれ価値観が違うため、マラソンを続ける目的や目標もそれぞれ違いますが、どうせやるなら、難しいテーマを目標に置いてチャレンジしてみるほうが、やり甲斐も達成感も格段に上です。
加齢とともに自己ベスト更新は難しくなりますが、去年のベストタイムを上回るようにしてみる、年代別で上位をめざしてみる、去年出場した大会の順位を超えてみる、全日本マラソンランキングで順位を上げるなど、自分の年齢やレベルに見合った価値観の高い目標はいくらでも作れるはず。
そしてそのためのトレーニングは、難しくもあり、苦しくもあり、楽しくもあります。走行距離を追うだけで、何の実績も残らず評価も得られない、日課のようなランニングとは雲泥の差です。
来シーズンの大会のエントリーが続々と始まり、気合が入る時期ですが、猛暑日が多いため、なかなか思うようなトレーニングができません。体力の衰えを身にしみて感じている私のような中高年ランナーは特にそう。気合だけなんですよね。それだけに、トレーニング方法を見直して、効率化を図ることが重要のようです。
お互い頑張りましょう。
2015/07/14
サブ3ランナーへの質問と回答
サブ3ランナーへの質問
Q:サブ3達成のために月間どのくらい走りましたか?
A1:月間走行距離を350から500kmに延ばして達成できた。
A2:あまり走っていません。250kmくらいです。
A3:400kmくらいですね。
私:平均320kmほどです。
Q:サブ3達成のためにどんなトレーニングをしましたか?
A1:起伏コースでの30km走がよかった。走れない日の補強運動もよかった。
A2:フォームの改善に取り組んで走れるようになった。
A3:ペース走として数回のハーフレースに出場した。
A4:インターバルとペース走がよかった。
A5:スピード練習はしない。朝・夕、1日2回のトレーニングで距離を踏んだ。
A6:毎週30km走で後半の粘りが出た。
A7:LSDとペース走、ときどきインターバルで達成。
A8:土・日は山でのLSDで、インターバルはしない。
A9:坂道ダッシュがポイントだった。
A10:夏場の7月、8月にじっくり走り込んで達成できた。
A11:30~40km走。ダンベルによる筋トレもよかった。
A12:インターバルでスピードがついた。
私:10~15kmのLTペース走と、30km前後のロング走の効果が最も大きかった。
Q:週に何回トレーニングしていますか?
A1:ほぼ毎日走っている。
A2:週4~5日くらい。
A3:週3日
私:天気によるが、週5日前後。
Q:練習時間をどう確保していますか?
A1:平日は早朝ランと土・日中心。
A2:朝の通勤ラン中心。
A3:平日は昼休みと帰宅ラン。休日は早朝と昼間に2回走る。
A4:平日勤務後、土・日に集中的に距離を走る。
私:平日は19時頃から60~90分程度。休日は好きな時間に。夏から秋は早朝に走ることもある(日の出鑑賞目的)。休日や早朝は自転車の利用も。
当然ながら、月間走行距離も、効果的だったトレーニングも、練習時間の確保の方法も、サブ3達成者の道は人それぞれです。トレーニング課題(強化目標)もトレーニング環境もそれぞれ異なる中で、自分の特性や状況をしっかり見据えて、計画的にトレーニングを重ねたランナーが達成できるのです。
「どんなトレーニングをしましたか?」という、個々のトレーニングについて問いを発しても答えは見つかりません。「なぜそのようなトレーニングをしたのですか?」「それはいつの段階で、レースまでの計画(ロードマップ)のなかで取り組んだのですか?」という問いを発したとき、実りあるヒントを得ることができるでしょう。
上記は「私」の部分を除いて、下記の本からの引用です。
42.195KM トレーニング編
posted with カエレバ
齊藤 太郎 フリースペース 2010-12
「なぜそのようなトレーニングをしたのですか?」
「それはいつの段階で、レースまでの計画(ロードマップ)のなかで取り組んだのですか?」
に対する私の回答は、
LTペース走(キロ4分ペース前後)
レースペースを楽に走れるようにするために、それよりも速いペースで走り慣れる必要があった。
ペースに波があるインターバルやビルドアップよりも、速さや苦しさ、フォーム、走りのコントロールなどが実践的だった。
このメニューは期間を開けて定期的に繰り返した。月に2~3度ほど。
ロング走
長い距離の抵抗をなくすため。25km移行から現れる独特の足の疲労や心肺の苦しさに慣れるため。
距離は25~35km程度。ペースはジョグペース(キロ5分~5分半)とミドルペース(キロ4分20~40秒)の2パターン。
頻度は月に1~2回程度。6月と9月には30kmのレースも利用した。
他にもいくつかのトレーニングメニューをこなしましたが、上記の2種のメニューと、そのポイント練習を充実させるためのジョグと休養が重要でした。
ちなみに、昨年のレース前のトレーニングメニューはこうなっています。
ランディノート: サブスリー達成者のトレーニングメニュー(自分編)
42.195KM トレーニング編に書かれているように、トレーニング方法とその効果に関しては人それぞれで、どれがベストかは実際にやってみないとわかりません。そのためには、他のランナーさんのトレーニングを参考にすることが大切で、モチベーションアップにも有効でした。特に、トレーニングの無駄を削ぎ落したエリートランナーさんのメニューはとても参考になります。
ポイント練習が非常にハードだけでなく、つなぎのジョグでも、似たような距離を似たようなペースで走ることはなく、長めに走ったり、速めに走ったり、ウィンドウスプリントやラストだけペースアップしたりなど変化を付けており、してもしなくても変わらない中途半端なジョグはしていないようです。
疲労が残り、距離が少なくペースが極端に遅いジョグしかできないのなら、ウォーキングにするか休養したほうがいいと思います。ランニングに皆勤賞はないし、月間走行距離を無駄に増やしても、何の価値もないですもんね。
トレーニング方法は、苦しさに耐えられるようにするためのハードなメニューと、ジョグなど普段から走ることに慣れて、マラソンに適した体型と身体機能につくり上げるソフトなメニュー、そして、疲労を抜いて故障を予防する、休養と補強のメンテナンスメニューの3種を、身体の回復期間に合わせて一定のリズムでローテーションすることが基本ですね。
これから猛暑日が続き、ハードなメニューの消化が厳しくなってくるのですが、走力レベルを上げるためには、無理をしない程度に無理をするという微妙なトレーニング負荷がポイントになってきます。
それには、気温や湿度が低い時間帯や、森林や林のコース利用など、いかに暑さを回避するかということと、水分補給も重要になってきます。
水分はこまめに摂ることだけでなく、とりすぎにも気をつけなければならないそうです。下記の解説が参考になりました。
【健百】マラソン中に死亡も、低Na血症の防ぎ方...スポーツ飲料でも注意 | あなたの健康百科
いろんな情報を参考にしながら、次シーズンのレースでガッツポーズゴールのために、頑張りましょうね。
2015/07/11
かなりオススメのマラソン本
マラソン関係の本はたくさん読んできたのですが、基本的なトレーニング方法の面で参考になったのはこの3冊。
eA式はこれよりも新しい続編が出されていますが、最初の本の方が好きでした。
そして、さらに詳しく解説された本で参考になったのがこの3冊。
最後のマラソン・トレーニングという本は1989年初版の古い本ですが、全327ページと内容は濃く、上級者でも通用する本格的な内容。
ところが、これらの本を更に上回るマラソン本がありました。それがこれ。
ちょっと価格は高いのですが、やや大きいB5判で全367ページ。非常にわかりやすい説明で、イラストや図、表が適度に挿入され、教科書や参考書のような作りです。
マラソントレーニングだけの内容でこれだけの分量の本はめずらしいのではないでしょうか。
目次はこのようになっています。
プロローグ マラソン基礎知識
1章 マラソンを走る身体能力
・マラソンを走るエネルギー
・走るとなぜ苦しくなるのか?
・マラソン記録と身体能力(有酸素性能力)
・マラソンを快調に走るスピード(ATスピード)
・マラソンランナーは遅筋繊維で走る
・筋疲労(筋肉痛)と超回復
・減量すれば速くなるのか
・有酸素性能力を知ろう
☆マラソントレーニングの名言
2章 マラソントレーニングの基本
・トレーニングの成り立ちとねらい
・マラソンスピードとスタミナ
・走った距離は裏切らないのか?
・記録の向上と停滞
・オーバートレーニングの予防
・トレーニングの原理・原則
・トレーニングと意志力
☆マラソントレーニングの名言
第2部 マラソントレーニングを考える
3章 マラソントレーニング法
・マラソントレーニング法
・Jog(ジョグ)
・LSD
・距離走
・インターバルトレーニング(レペティショントレーニング)
・レースペース走
・ビルドアップ走
・ATトレーニング
・起伏走
・マラソントレーニングのペース設定
・ランナーの筋力トレーニング
☆記録を伸ばすランナー、伸ばせないランナー
4章 目標達成のトレーニング計画
・ロードマップの作成
・期分けトレーニング計画
・期分けと月間計画
・期分けと週間計画
☆記録を伸ばすランナー、伸ばせないランナー
5章 レベル別プログラム
・初マラソン挑戦
・初マラソン5時間台完走プログラム
・サブ5突破プログラム
・サブ4突破プログラム
・サブ3突破プログラム
☆トレーニング日記
第3部 マラソンを走る身体をつくる
6章 トレーニングの実践
・1日のトレーニングの流れ
・ウォーミングアップの意義と方法
・クーリングダウンの意義と方法
・市民ランナーはいつ走っているのか?
・夏・冬・雨・気象条件とトレーニング
・疲労回復とボディケア
・トレーニングの継続
☆自覚症状しらべ
☆市民マラソン・ロードレース
☆申し込み時健康チェックリスト
7章 マラソンを走る栄養学
・栄養と食事の基礎知識
・マラソンランナーの食事
・トレーニング時間と食事のタイミング
・速やかな疲労回復と食事
・運動性貧血・疲労骨折の予防と食事
・サプリメントの利用と問題点
・外食・コンビニ食の上手な利用
☆体脂肪計について
8章 走ってやせる
・走ってやせる
・マラソンランナーのウエイトコントロール
☆市民ランナーの12か条
9章 中高年ランナーのトレーニング
・中高年ランナーの身体能力
・中高年ランナーのトレーニング
☆市民ランナーの12か条
10章 女性ランナーのトレーニング
・女性の特性とマラソン
・女性ランナーのコンディショニング
☆女子マラソン世界記録&日本記録の変遷
☆男子マラソン世界記録&日本記録の変遷
11章 レースを快走する準備
・調整=ピーキングを考える
・グリコーゲンの貯蔵を考える
・レースプランを考える
・レースへの準備と行動予定
☆荷物チェック表
12章 42.195kmを快走する
・レースでは何が起こるのか
・レース前のウォーミングアップ
・42.195kmを快走する
・オーバーペースを防いで快走する
・水分とエネルギー補給で快走する
・寒さにも、暑さにも負けずに快走する
・雨にも、風にも、坂にも負けずに快走する
・心理的限界を高めて快走する
・トラブルを予防して快走する
・レース中の安全と死亡事故
・レース直後のケア
☆市民ランナーの12か条
13章 さらなる飛躍に向けて
・レース後の休養とトレーニングの再開
・レースを評価し、次の飛躍を目指す
巻末資料
・体幹エクササイズ
・ランニングシューズの選び方
・レース記録と最大酸素摂取量の関係
・最大酸素摂取量に基づくペース設定
・期分け(長期)トレーニング計画表
・期分け(短期)トレーニング計画表
・月間トレーニング計画表
・マラソン出場記録表
・スプリットタイム表
これさえ読めばマラソントレーニングのすべてわかるといった内容。
2010年出版の本なので、科学的情報は古くなく、乳酸に関する誤った解釈もしていないし、カーボ(グリコーゲン)ローディングの方法論も良い点と悪い点の双方が書いてあります。減量についても、体重を減らすのではなく体脂肪を減らすという重要なポイントが抑えられています。LSDも他の本ではランナーのレベルに関係なくキロ7~8分ペースをすすめる教本もありますが、この本では
心拍数で120程度
最大酸素摂取量の35~50%
1km7~8分
ボルクの主観的運動強度では8~12
と、あらゆる面から適正スピードを導いているため納得がいきます。
この本の対象者はマラソンの完走を目指す初心者から、サブ3を目指すランナーまでを対象にしていますが、すでに2時間台で走れるランナーであっても、役に立つ情報が盛りだくさんで、「中高年ランナーの身体能力」というページは、私のようなオッサンランナーには非常に参考になりました。
この本は発行所が有限会社フリースペース、発売が星雲社となっており、最寄りの本屋さんではあまり扱っていないようで、この本の存在すら知らない方が多いのではないでしょうか。Amazonでのレビューは好評なものの、数が少ないので、良さの程度がわかりにくかったのですが、私もレビューを書くとすれば、5星評価を付けられるオススメ本でした。
この本の最後に「フォーム編」が出るとの予告が書かれていますが、残念ながら現時点でも出版はされていないようです。
それと、現在予約受付中の本がありました。
エンデュランストレーニングの科学 −持久力向上のための理論と実践−
内容がどの程度のものかわからないし、結構値段が高い本なので、図書館にリクエストしようかと。。。
eA式はこれよりも新しい続編が出されていますが、最初の本の方が好きでした。
そして、さらに詳しく解説された本で参考になったのがこの3冊。
最後のマラソン・トレーニングという本は1989年初版の古い本ですが、全327ページと内容は濃く、上級者でも通用する本格的な内容。
ところが、これらの本を更に上回るマラソン本がありました。それがこれ。
ちょっと価格は高いのですが、やや大きいB5判で全367ページ。非常にわかりやすい説明で、イラストや図、表が適度に挿入され、教科書や参考書のような作りです。
マラソントレーニングだけの内容でこれだけの分量の本はめずらしいのではないでしょうか。
目次はこのようになっています。
プロローグ マラソン基礎知識
1章 マラソンを走る身体能力
・マラソンを走るエネルギー
・走るとなぜ苦しくなるのか?
・マラソン記録と身体能力(有酸素性能力)
・マラソンを快調に走るスピード(ATスピード)
・マラソンランナーは遅筋繊維で走る
・筋疲労(筋肉痛)と超回復
・減量すれば速くなるのか
・有酸素性能力を知ろう
☆マラソントレーニングの名言
2章 マラソントレーニングの基本
・トレーニングの成り立ちとねらい
・マラソンスピードとスタミナ
・走った距離は裏切らないのか?
・記録の向上と停滞
・オーバートレーニングの予防
・トレーニングの原理・原則
・トレーニングと意志力
☆マラソントレーニングの名言
第2部 マラソントレーニングを考える
3章 マラソントレーニング法
・マラソントレーニング法
・Jog(ジョグ)
・LSD
・距離走
・インターバルトレーニング(レペティショントレーニング)
・レースペース走
・ビルドアップ走
・ATトレーニング
・起伏走
・マラソントレーニングのペース設定
・ランナーの筋力トレーニング
☆記録を伸ばすランナー、伸ばせないランナー
4章 目標達成のトレーニング計画
・ロードマップの作成
・期分けトレーニング計画
・期分けと月間計画
・期分けと週間計画
☆記録を伸ばすランナー、伸ばせないランナー
5章 レベル別プログラム
・初マラソン挑戦
・初マラソン5時間台完走プログラム
・サブ5突破プログラム
・サブ4突破プログラム
・サブ3突破プログラム
☆トレーニング日記
第3部 マラソンを走る身体をつくる
6章 トレーニングの実践
・1日のトレーニングの流れ
・ウォーミングアップの意義と方法
・クーリングダウンの意義と方法
・市民ランナーはいつ走っているのか?
・夏・冬・雨・気象条件とトレーニング
・疲労回復とボディケア
・トレーニングの継続
☆自覚症状しらべ
☆市民マラソン・ロードレース
☆申し込み時健康チェックリスト
7章 マラソンを走る栄養学
・栄養と食事の基礎知識
・マラソンランナーの食事
・トレーニング時間と食事のタイミング
・速やかな疲労回復と食事
・運動性貧血・疲労骨折の予防と食事
・サプリメントの利用と問題点
・外食・コンビニ食の上手な利用
☆体脂肪計について
8章 走ってやせる
・走ってやせる
・マラソンランナーのウエイトコントロール
☆市民ランナーの12か条
9章 中高年ランナーのトレーニング
・中高年ランナーの身体能力
・中高年ランナーのトレーニング
☆市民ランナーの12か条
10章 女性ランナーのトレーニング
・女性の特性とマラソン
・女性ランナーのコンディショニング
☆女子マラソン世界記録&日本記録の変遷
☆男子マラソン世界記録&日本記録の変遷
11章 レースを快走する準備
・調整=ピーキングを考える
・グリコーゲンの貯蔵を考える
・レースプランを考える
・レースへの準備と行動予定
☆荷物チェック表
12章 42.195kmを快走する
・レースでは何が起こるのか
・レース前のウォーミングアップ
・42.195kmを快走する
・オーバーペースを防いで快走する
・水分とエネルギー補給で快走する
・寒さにも、暑さにも負けずに快走する
・雨にも、風にも、坂にも負けずに快走する
・心理的限界を高めて快走する
・トラブルを予防して快走する
・レース中の安全と死亡事故
・レース直後のケア
☆市民ランナーの12か条
13章 さらなる飛躍に向けて
・レース後の休養とトレーニングの再開
・レースを評価し、次の飛躍を目指す
巻末資料
・体幹エクササイズ
・ランニングシューズの選び方
・レース記録と最大酸素摂取量の関係
・最大酸素摂取量に基づくペース設定
・期分け(長期)トレーニング計画表
・期分け(短期)トレーニング計画表
・月間トレーニング計画表
・マラソン出場記録表
・スプリットタイム表
これさえ読めばマラソントレーニングのすべてわかるといった内容。
2010年出版の本なので、科学的情報は古くなく、乳酸に関する誤った解釈もしていないし、カーボ(グリコーゲン)ローディングの方法論も良い点と悪い点の双方が書いてあります。減量についても、体重を減らすのではなく体脂肪を減らすという重要なポイントが抑えられています。LSDも他の本ではランナーのレベルに関係なくキロ7~8分ペースをすすめる教本もありますが、この本では
心拍数で120程度
最大酸素摂取量の35~50%
1km7~8分
ボルクの主観的運動強度では8~12
と、あらゆる面から適正スピードを導いているため納得がいきます。
この本の対象者はマラソンの完走を目指す初心者から、サブ3を目指すランナーまでを対象にしていますが、すでに2時間台で走れるランナーであっても、役に立つ情報が盛りだくさんで、「中高年ランナーの身体能力」というページは、私のようなオッサンランナーには非常に参考になりました。
この本は発行所が有限会社フリースペース、発売が星雲社となっており、最寄りの本屋さんではあまり扱っていないようで、この本の存在すら知らない方が多いのではないでしょうか。Amazonでのレビューは好評なものの、数が少ないので、良さの程度がわかりにくかったのですが、私もレビューを書くとすれば、5星評価を付けられるオススメ本でした。
この本の最後に「フォーム編」が出るとの予告が書かれていますが、残念ながら現時点でも出版はされていないようです。
それと、現在予約受付中の本がありました。
エンデュランストレーニングの科学 −持久力向上のための理論と実践−
内容がどの程度のものかわからないし、結構値段が高い本なので、図書館にリクエストしようかと。。。
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