2014/03/31

ランナー必須アプリ

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すでにこのブログで何度も紹介しているランナー電卓。ランニングでのタイムやペースなどの計算が簡単にできる電卓アプリですが、このアプリがアップデートし、とても使いやすくなりました。もちろん、通常の電卓としても使えます。

ランナー電卓
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(2014.03.31時点)
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2014/03/30

3月のランニング

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今日は30日で、3月はまだあと1日残っていますが、走っても回復ジョグ程度の予定なので、1日早いですが3月のランニングを報告します。
3月の走行距離は344キロほどとなりました。2本のレースで73km走っているので、トレーニングとしては270kmとなり、前月と同等レベル。レース期なので、量より質を重視したトレーニングをこなすことができました。



レースの1つはハーフで、タイムは1時間21分58秒。PB更新はできず、順位も年代別で10位と入賞もできませんでした。天気はくもりで風がなく気温は9度と条件が良かっただけに、完璧に調整ができなかったことが悔やまれます。
もう1つのレースは4時間走。トレーニング目的の意味合いが強かったのですが、どうせ出るなら精一杯走ろうと思い、後半潰れないようにペース配分を事前に計画して挑んだところ、52kmを走破し順位は2位。但し、4時間走の走者はたったの7人。。。
計画より、前半のペースは若干速め、後半はガタ落ちとなったのですが、前半の貯金があったおかげで、目標の50km以上はクリアできました。走行翌日、足の痛みは結構あったのですが、自転車に乗って回復を促したおかげか、その後のトレーニングで支障をきたすことはありませんでした。

トレーニングの中身はこんな感じに。日付は下が1日。



ロング走、ペース走、ビルドアップ、ジョグ、休息の各メニューをメリハリ良く回すことができ、来月のレースに向けたハイペース走も数回こなすことができたため、脚力と心肺能力の強化ができたようです。


ところで、2年前のちょっと古いデータなんですが、川内優輝選手のトレーニングメニューを見つけました。

”~週に2回だけ追い込んでいるそうです。
水曜日・・・・インターバル(1000m×15本)でタイムは3分~3分5秒の設定。つなぎの200mは遅くても60秒で、心拍数を落とさないようにしているとのこと。
土曜日・・・3分30秒前後のペースで30~40km走。
他の日はキロ5~6分で15~20kmのJOG。”

川内選手の練習メニュー|昔は実業団のマラソン選手、今は人事部管理職のブログ



どれくらいの心拍数でトレーニングをしているかがわかると、どの程度の苦しさで取り組んでいるのかを自分で試すことができるのですが、このタイムをサブ3のレベルに置き換えると、インターバル走は1キロ4分10~15秒、ロング走はキロ4分45秒ペースくらいでしょうか。
インターバル走のペースが意外と遅く感じますが、つなぎのジョグはキロ5分以内のペースになるし、15本も繰り返しているため、インターバル走はレースペースよりも速く走る必要はなく、それよりも、心拍数を落とさずに負荷をかけ続けることが大切。といった方針のようですね。
ジョグは5分30秒ペースとして、1時間20分~1時間50分走っていることになります。

このインターバル走を行うのなら、15kmをレースペースで走り続けるほうが、より負荷が高くていいような気がするのですが、アスリートや一般のランナーさんのトレーニングメニューを参考にしながら、自分で試行錯誤してトレーニングをするのも、マラソンの面白さの一つですね。

4月は10kmとハーフのレースがあり、今季のロードレースはこれで終了の予定。
10kmのロードは初挑戦。10kmは20代や30代の若いランナーさんの方が圧倒的に速く、50前のおっさんはかなり厳しいものがあるのですが、自己ベストを作るのなら早いうちに作らないといけないので、全力を出し切り、満足の行く生涯記録が残せるように頑張りたいと思います。

マラソン本、読書メモ

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”5キロ18分台、10キロ38分台、ハーフ1時間25分台のスピードがあること。そしてレースの1~2ヵ月前に、キロ4分30秒で30キロのロング走を無理なく3~4本回せるランナーだったら、サブスリーの走力は十分あると言っていい。”

”毎年アプローチの仕方は変えているけど、ぼくが特に30キロ走を重視するスタンスは変わらない。なぜなら、そもそもマラソンはスタミナのスポーツ。30キロ走は、本番に近いシミュレーションができるからだ。そうかといって、毎回タイムトライアル的にレースペースで走るやり方は、ダメージが残り、故障のリスクも高い。
むしろ、サブスリーのレースペースよりも15秒ほど遅い、キロ4分30秒をある程度余裕を持って、2週連続とか、月に3本走った方が、走力は着実にアップする。本番1ヵ月前の実力診断テストとして、レースペースで1本走っておくのもいいだろう。”

”トレーニングには、強度の高いポイント練習と、その間をつなぐ軽めの練習がある。
ポイント練習となるのは、主なものとして2~4時間のLSD、10~20キロのペース走(マラソンレースペースよりマイナス10秒からプラス20秒程度のペース)、25~40キロのロング走、インターバルなどが挙げられる。つなぎの練習は、翌日に疲れが残らない程度にキロ6~7分の軽めのJOGか、体調が良ければ、キロ5分をちょっと切るくらいの速めのJOGとなる。”

2014/03/29

iPad mini用キーボードケース

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変わったタイプのキーボードケースが売られています。iPad mini、iPad mini Retina用なので、iPad Airユーザーの私は指をくわえて見ているだけなんですが、画面が回転するタイプは工人舎のUMPCを思い出しますね。一時は人気ありましたよねー。

ランニングでのハートレートモニター(心拍計)の活用法

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ランニングを始めたばかりの頃は、キロ7分程度で3kmを走るだけでも、結構つらかったりするのですが、何度もランニングを繰り返しているうちに徐々に楽になり、キロ6分ペースで10kmを走るくらいなら、難なくこなせるようになってきます。
この、つらいか楽かの度合いを言葉で表現するのは難しく、「結構キツイ」「むちゃくちゃキツイ」「死にそうなレベル」といった感じの表現しかできないし、人と比較した場合となれば、同じペースでも走力レベルが違うと、そのキツさの度合いは全然変わってしまいます。
キツさを10点満点で評価をしたとしても、5点なのか6点なのかの判断は微妙。
その苦しさの度合を、感覚的な表現や曖昧な得点ではなく、正確な数値に表すことができる方法が一つだけあります。
それが、ランニング時の心拍数。

アスリートの選手が「今日はキロ3分30秒のペースで10km走を行いました」と言っても、それがこの選手にとってどれほどキツイのかがわからないし、自分も同じ負荷でトレーニングをしようと思っても、どの程度のペースで走ればいいのかがわかりません。
しかし、「今日はキロ3分30秒ペース、平均心拍数150bpmで10km走を行いました」と言ってくれたのなら、自分が150bpmで10kmを走った過去のデータから探してみることで、その負荷の度合いがわかります。
私の場合、過去のランニングデータを振り返ると、10kmのランニングでは、平均心拍数が152bpmでキロ4分14秒ペースがあるので、自分の実力に置き換えれば、「サブ3のレースペース走での10kmなんだ。今の自分ならこなせるトレーニングレベルだったのか」ということがわかり、「早速今日、同等の負荷で走ってみよう」と実行することができます。

私はRunmeterを使って、ランニングの走行データを自動的にツイートしているのですが、例えば数日前に、11kmの距離を1時間(キロ5分27秒ペース)でジョギングしたことがありました。4時間走の大会で傷んだ足の、回復目的のジョグだったのですが、ランニングを始めたばかりの初心者の方が、このペースでこの距離を走るのは結構大変で、真似して走ったところで「どこが回復目的やねん。きっついやんか」と思うのですが、この時の私の平均心拍数は123bpm。初心者の方がこの心拍数で走れば、キロ6分30秒~7分程度になるかもしれません。このペースなら「あー、めっちゃ楽。これなら回復目的というのも納得」と感じることかと思います。
走力の違う他のランナーの負荷を自分で再現したり、苦しさの度合いがどの程度のものかを判断したりするには、心拍数を利用するしか方法はないのですよね。

これは他人との比較だけでなく、過去の自分とのレベルの比較にも使えるため、自分の走力が過去に比べてどれほど上がったのかが、数値でハッキリわかります。
もちろん、レースやタイムトライアルでの自己ベストのタイムでも上達の度合いはわかりますが、心拍数の場合は、最速の上限負荷だけでなく、ペース走やロング走などの中間負荷や、ジョグなどの低負荷の数値も正確にわかるので、普段のトレーニングの負荷調整ができるようになり、トレーニングレベルの底上げができるようになります。

「今まで5分ペース10kmを走ると、平均心拍数は140bpmになっていたけど、今は135bpm程度で走れるようになったから、これからは4分45秒ペースで走ることにしよう。そうすれば、当時と同じ負荷をかけてトレーニングができるので、以前と同じように走力レベルが上げられるぞ!」といった感じで、自分のレベルの進捗状況に則したメニュー更新ができるようになるわけです。
これを行わずに淡々と同じペースで走っていては、レベルアップは頭打ちしてしまい、いつまで経っても平行線。心拍チェックをしないとなると、自分のレベルの上達度の把握はタイムトライアルを行うしかなく、それに応じたトレーニングのレベルアップも、具体的にどの程度上げればいいのかがハッキリわかりません。

短距離走や、跳躍、投てき、野球やサッカーなど、いろんな運動競技がありますが、どれも競技中は心拍数が一定しないため、心拍計を利用する必要性がないのですが、マラソンや自転車などの有酸素運動では心拍計は重要で、これを目安にトレーニングをすることで、効果的にレベルを引き上げることができるようになります。
マラソン用のGPSウォッチや、iPhoneやスマホのランニングアプリは、ハートレートモニターに対応しているものが多く、私が使っているiPhoneのRunmeterも、BT接続のハートレートモニター(iPhone 4S以降の機種)に対応しています。



心拍数の記録を、iPhoneのRunmeterで活用するには、ポイント練習でもつなぎのジョグでも、必ず心拍計を装着すること。私はハートレートモニターを使用してから1年以上経過したのですが、蓄積されたデータが溜まったおかげで、ようやくそのデータを活かすことができるようになりました。
Runmeterでデータをわかりやすく扱うには、まず「ルート」の項目を、走る距離別に設定しておくと便利です。



距離別にすることで、Runmeterの「その他」の「ルート」から、距離別での履歴データを抽出することができます。
例えば15kmをタップし、



「履歴」をタップすると、こんな表示に。



右上の「へ」のアイコンをタップし、「エクスポート」をタップ。
「Eメール」をタップし、「CSV添付ファイル」として自分宛てにメール送信。





iPhone内の他のアプリへ渡すこともできます。OneDrive (旧 SkyDrive)なら表示できます。





添付送信したcsvファイルは、PCのエクセルやLibreOffice、Kuto Csv Editorなどのアプリで開くと、表になって表示されます。
(Officeの場合は、文字エンコーディングをUnicode(UTF-8)にすると文字化けしません)
表の不要な列を削除すれば、ペースと心拍数の関係が把握しやすいし、心拍数を基準に並べ替えをすれば見やすいです。



また、Runmeterは「エリート」というアドオンを購入することで、履歴をグラフ化することができます。ルートの画面にある「ダッシュボード」をタップすると、グラフ表示されます。



グラフは拡大することができず、横表示のランドスケープにも対応していないので、やや見づらいのですが、棒グラフをタップすると、そのときのデータが表示されます。



同じ距離の過去のデータと今のデータを比較することで、上達の度合いがわかるので、トレーニングのペースタイムを現状の走力に応じて上げることができます。
年齢が増すと、最大心拍数の限界値は下がっていくので、若い頃と同じ感覚で挑むわけにはいかないのですが、1~2年前の自分がライバルであれば、十分太刀打ちできることかと思います。特に、走行時の心拍数が高いハーフ以下の距離は、加齢とともに苦手になってくるため、心拍をガンガンに上げて、もがき苦しんで走るポイント練習は、中年世代には無謀で上達しにくいトレーニングとなってしまいます。限界値が下がりつつある心肺機能の強化よりも、走法の効率化と、脚力と持久力を強化した方が無理なくレベルを上げられます。低めの心拍数で、いかに速く楽に走れるようにするかが、トレーニングの最大のポイントになります。
こういったことが実践できるのも、ハートレートモニターを利用した心拍トレーニングのおかげです。

過去のデータを利用する方法だけでなく、目標心拍数を算出し、その心拍数を目標にトレーニングをする基本的な使い方もできます。
計算式はこちらのページが参考になります。

» 運動強度の決め方| トライアスロン解体新書



計算式は、
((207-年齢×0.7)-安静時心拍数)×運動強度(%)+安静時心拍数

安静時の心拍数が40bpmの47歳の私が、70%の運動強度をするのであれば、

((207-47×0.7)-40)×0.7+40=133.8

心拍数134bpmでのランニングを行うと運動強度は70%になるとのこと。私の場合、15kmのランニングだと、キロ4分45秒ペースで走るとこの心拍数になります。
フルマラソンのレースで自己ベストを出した時の平均心拍数は153bpm。この時の運動強度を逆算すると約84.5%。
上記のリンク先に運動強度の表があるのですが、フルマラソンの運動強度は75~85%となっているので、限界ギリギリの負荷で走り切ったことになります。

安静時の心拍数の計測は、このアプリを利用しています。runtasticのアプリよりも認識度が高く、エラーなくスムーズに計測できるようです。


2014/03/27

レベルアップのためのマラソントレーニング

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以前、”レベルアップのための、やってはいけないランニング”というものを書いたのですが、今回は、やったほうがいい効果絶大のマラソントレーニングを書いてみます。
多くの市民ランナーが目標としている、サブ3を目指した内容としていますが、目標タイムが3時間15分なら、下記のペースタイムからマイナス20秒、3時間30分なら40秒ほどを差し引くといいかもしれません。
完走やサブ4が目標の場合は、スピードトレーニングは不要で、時間がかかっても途中で休憩してもいいから、ロング走をこなすことがもっとも効果的かと思います。

事前に準備するものとして、距離やペースタイムを知るために、スマホかGPSウォッチは必須。そして、自分の走力レベルや負荷を数値に表してくれる心拍計も必要です。心拍数は、自分のレベルが上がれば上がるほど、ペースに対しての心拍数が小さくなります。安静時の心拍数も下がります。私は現在38~41bpmで、スポーツ心臓の領域です。

スポーツ心臓
心臓は筋肉でできているため、連続的なストレスに対しては筋線維を増強することで対応しようとする。おおむね1日1時間を越える心肺系運動を毎日続けた場合、心拍出量は増加し、心室内腔は拡大し、壁肥厚や筋の増大が見られる。そのため拍出効率が改善し、35〜50回/分といった低い心拍数で事足りる。
Wikipediaより。

そのため、血流は良くなり、鍛えられた心臓は効率よく働くため、心臓や血液に関する病気の予防にもなりそうです。

シューズは軽量でソールが薄いレースタイプと、保護力が高く重たいジョグタイプの2種類を用意。オススメは、アシックスの場合はターサージールとGT-2000NY。GT-2000はいつものサイズよりもハーフかワンサイズ小さいものを選択するとジャストフィットすると思います。
また、GT-2000に使われているインソールはスポンジタイプが使われているので、このソールをジールに使われているインソールと入れ替えることで、ジールをクッションのいいトレーニングタイプとして使うこともできます。GT-2000のインソールと同じ素材のソールは単品でも売られています。


レースタイプのシューズはスピードトレーニングに、ジョグタイプは回復走や低速ロング走に使います。レースタイプを使う理由は、足に負担の少ない(着地衝撃の少ない)走法の実践トレーニングをするため。ジョグ用は、硬い路面から足を守ることで、足の痛みの回復を促したり、故障の予防するために使います。

トレーニングメニューは5種類。そのうち、ランニングメニューはたったの3種類のみ。あとは補強メニューと休息です。休息もトレーニングの一貫として重要です。



・ロング走(25~35km)

このメニューの効果は絶大です。間違いなく走力が上がります。LSDやマラニックではなく、ある程度の負荷をかけ続けることが重要。途中で休まないようにします。
ロング走は2種類に分けます。

低負荷ロングはキロ5分30秒前後のペース
高負荷ロングはキロ4分30秒以内のペース

低負荷ロングのポイントは、心拍数を上げない楽チンな走法を意識すること。フォームをコンパクトにしたり、ストライドやピッチを変えたり、手の振りを川内選手のように腰あたりまで下げて脱力したり、呼吸のリズムを長めにしたりしながら、出来る限り心拍数が上がらない楽な走りを続けます。

高負荷ロングのポイントは、ペースを絶対下げないこと。ラストの2kmは全力でもかまいません。25kmを超えたあたりで心拍数がぐんぐん上昇し苦しくなってくるのですが、頑張って走り続けます。サブ3のレースペースを思えば、この4分30秒程度のペースは余裕で走れないといけないため、トレーニング段階で後半の苦しさをしっかり体験して克服しておく必要があります。

ロング走の頻度は、走り込み期は月に2~3回、それ以外は月1~2回。レース期は、レース本番の2週間前までには終わらせます。
ロング走を行うと、長い距離に対する抵抗感がなくなり、10~20km程度のランニングがすごく楽に感じるようになります。また、ロング走を繰り返すことで、マラソンに向いた体型や体質に変わってくることを実感できます。
ロング走の距離はもっと長く走ってもいいのかもしれませんが、足の痛みが発症したり、疲労がなかなか抜けなくなってしまい、仕事や私生活に悪影響が出たため、私の場合は長くても35kmまでにしています。



・AT走

AT(無酸素性作業閾値)でのペース走を10~15km。LTやATの意味や算出法はググってください。
※初回投稿時、ATとLTの意味を履き違えていたので修正しましたm(__)m

ATは一般的に、15km~ハーフのベストタイムのペースと同等の負荷になるらしいです。仮にハーフのタイムが1時間25分ならキロ4分2秒ほどのペース。このペースを維持しながら10~15kmを走ります。めちゃくちゃキツイです。平均心拍数は私の場合160bpm(キロ3分55秒ペース)くらい。
このトレーニングにより、高い心拍数で走り続ける心肺能力と、身体を速く力強く前進させる脚力を養うことができるため、ハーフのタイムが縮まるのはもちろんのこと、フルのレースペースがすごく楽に感じるようになります。

1kmをダッシュし、200mのジョグを繰り返すインターバルトレーニングがありますが、このトレーニングを行うと、1kmを無駄に速く走ってしまい、それで苦しい分、レストの200mをおもいっきりダラダラ走ってしまう場合が多いです。あのトレーニングは、200mのジョグでさほど心拍数が下がらないうちに、次の1kmダッシュを行うことで、高い負荷をかけることがポイントなのですが、これがなかなかできないのですよね。トラックを使い、コーチやマネージャーにタイムを計測してもらいながら、インターバルトレーニングを繰り返すのなら頑張れるのかもしれませんが、一人でこのトレーニングを行うと、甘えて楽をしたり、後半に手を抜いたりしてしまうようです。

そんな内容になってしまうのなら、10kmAT走を行った方が集中できて効果的。途中で休むことがないからリズムが狂わないし、ペースを確認することでパワーをその都度調整できるし、後半になれば、あと3km!あと1km!と思いながら、がむしゃらに頑張って追い込めます。
決まった距離を集中して走り、1度で終わらせる方が精神的に楽だし、集中できる分、力が出しやすいのですよね。
そのため私はインターバル走はほとんど行わず、AT走を重視しています。このメニューをこなしたおかげで、ハーフのタイムは80分を切れたし、フルのレースペースでの前半の余裕度が高まりました。

また、ATペースよりも低いペースで走るペース走(フルのレースペースか、それより10秒遅れくらい)や、徐々にペースを上げていくビルドアップ走(5分→4分)も効果的でした。
AT走を重視し、それの予備的な役割で(LT走まで追い込むほど調子が上がらない時)、ペース走とビルドアップ走を併用するといいようです。



・ジョグ

補助的なメニューに感じますが結構重要。軽く走ることで、足や身体の調子を確認できるし、血行が促進するおかげで疲労や痛みの回復も早まります。そして、ジョグは苦しいポイント練習とは違って、走ることがすごく楽で気持ちいいので、ランニングそのものが好きになります。
音楽を聴いたり、途中で写真を撮ったり、違ったコースを走ったりなどを行うと、ランニングが更に楽しく充実します。
ペースは5分~6分くらい。スピードではなく、心拍数を目安にしており、私の場合は125bpm以下程度の負荷で行っています。

また、継続してランニングを行えば、日々のカロリー消費が大きいため、体重と体脂肪が落ち、食事制限のような苦労をせずにスリムな身体を維持できます。
ジョグでの肉体的な疲労により、熟睡ができて目覚めはいいし、食事は美味しいし、通じも順調。仕事などで精神的な疲労が溜まると、脳内の疲れなのでなかなか抜けないのですが、肉体的な疲労があれば熟睡できるので、脳も休めて朝はスッキリするようです。
走力アップのためのハードなトレーニングの息抜きや、ストレス発散、健康維持、ランニングのモチベーションアップとして、ジョグは非常に重要です。



・休息日

ポイント練習での疲労や、痛めた筋肉の回復には休息が必要。筋トレの超回復という行程がありますが、あれと同じ目的です。超回復に関しては、こちらのページがわかりやすくて参考になるかと思います。

超回復と休息:CramerJapan


休息日を必要とせず毎日走れるのであれば、ポイント練習の負荷が小さすぎる証拠。低負荷なランニングを繰り返しても健康維持ができるだけで、マラソンのレベルアップはできません。メニューパターンは例として、

(月)休息
(火)ジョグ
(水)ポイント練習
(木)ジョグ
(金)ジョグ
(土)ポイント練習
(日)ポイント練習

または、
(月)休息
(火)ジョグ
(水)ポイント練習
(木)ジョグ
(金)休息
(土)ジョグ
(日)ポイント練習

天候や私用などにより、パターンは狂いますが、大体こんな感じで進めるとスムーズに走れます。
ポイントは、ポイント練習の前日に休息日は設けないようにします。休息したため翌日は元気に走れるので、休息日の翌日はポイント練習をした方がいいような気がするのですが、実際に走ってみると、身体が重く感じたり、足の痛みが残っていたり、気力が欠けていたりなど、調子がイマイチな場合が多いのですよね。
そのため、休息日の翌日は、体調や足の状態をチェックしながら軽めのジョグを行い、次回のポイント練習での課題や注意点などを考えながら走りつつ、更にエネルギーを貯めておき、この翌日にポイント練習を行うとガンガン走れるようです。



・筋トレとストレッチ

補強トレーニングとして、週に1~2回行うようにすると効果的です。雨で走れない日も好都合。
筋トレは、ボディービルダーのようなマッチョな筋肉を作ると、マラソンには不向きとなってしまうので、主に体幹を鍛えるようにします。
ジムへ行けば専用のマシンがあるため、目的の筋肉を集中的に鍛えられるのですが、会員制のジムは高いし、安価な市営のジムでも行くのが億劫になるので、ダンベルを買って自宅で行うといいようです。
また、体幹を鍛える場合は、すべて自重で行えるので道具は不要です。私が行っている体幹トレーニングは、この本のメニューに従っています。


体幹トレーニングに関する本は、結構たくさん出ているし、ネットで検索しても見つかると思うので、それを参考にして定期的に鍛えると、ランニングフォームが安定し楽に走れます。
特に、トレーニングでの筋肉痛が収まった2~3日後あたりのランニングはかなり楽に走れるため、この日をポイント練習にすると効果的です。
それと、スクワットとランジ、カーフレイズも定期的に行うと走力が上がるようです。

ストレッチは、私の場合はふくらはぎがパンパンになるのと、腰痛持ちなので、その周辺をマッサージするかのように、入念にストレッチさせています。
それと私はフォアフットで足底を痛めやすいので、ゴルフボールを足裏でコロコロ転がすマッサージも行っています。



マラソンのトレーニングには、他にも、坂道トレーニングや、ヤッソ800、レペティション、峠走、クロカン、トレラン、変化走、自転車や水泳などのクロストレーニングなどたくさんあり、いろいろ試したことはあるのですが、私の場合は結局、上記のメニューをこなすだけで十分だったようです。ただ、足を痛めた時の運動には、足に衝撃がない自転車が抜群でした。
これらのメニューを繰り返すことで、目標を達成し結果を残すことができました。逆に、これらのメニューのどれか1つが欠けるとダメで、月間走行距離を目標にしてしまいロング走ばかりするとか、速いタイムを追い求めてインターバル走を繰り返すようなことはぜず、上記のメニューを偏ることなく繰り返し、少しずつレベルを上げていくやり方が効果的でした。

これから気温が上昇してくると、暑さのおかげで、思った以上にレベルが上がらなくなるのですが、それでもめげずに夏場もしっかりトレーニングを繰り返すことで、秋以降のレースでPB更新の嵐が訪れ、念願の目標を達成できることかと思います。そのために、いかにモチベーションを上げるかがポイント。
シューズや衣類を新調したり、トレーニング日誌を書いたり読み返したり、トレーニング目的で近場の大会に出場してみたり、トレランなど、上記のメニュー以外のものを気分転換として取り入れたり、ラン仲間やTwitterなどでコミュニケーションを取ったりしながら、やる気をできるだけ維持させることが重要のようです。

私の場合は、小規模のレースや、トレーニング目的でハーフや10kmのレースに参加することが、もっとも効果的のようです。昨年はレースのエントリーが少なかったので、今期は月に1~2回程度のペースでエントリーしたのですが、この間隔だと、期日の迫ったレースで好結果を出すことが目下の目標になるので、計画的かつ集中的にトレーニングができ、モチベーションが上がるようです。
記録更新を狙ったフルの大会は年に2回ほどで十分ですが、トレーニングも兼ねたハーフ以下の細かなレースは月1回ペースがオススメです。
目標に向かって頑張り、達成した時の喜びを想像し、明日もランニングにGO。

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2014/03/24

リレーマラソン in 中央緑地公園2014/03

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トレーニングを兼ねて、小規模なマラソン大会に出場してきました。
この大会は、runinfo(Wind Up)というマラソンイベント業者(スポーツ用品店)が、各地で行っているマラソン大会で、タスキでつなぐリレーマラソンや距離走、時間走のレースを、公園や河川敷などの施設を利用して行っているイベントです。

今回は、私の地元の三重県にある四日市中央緑地公園で行われました。ここでは第2回目とのこと。この公園は40年以上経つ古い施設で、陸上競技場や野球場、体育館、屋外プール、ジム、芝グラウンドなどがあるものの、大幅な改築はなく見た目はみすぼらしいです。本来は陸上競技場のトラックを使ってレースをする予定だったそうですが、現在工事中のため、公園全体を周回するトリムコースを利用して行われました。前回の陸上競技場の利用は応援には便利なものの、400mのトラックを何周も走るランナーは大変だったろうと思います。

トリムコースは外周が2km(正確には2.014km)あり、森林に囲まれたコースで、風の影響が受けにくく、夏は涼しい利点があるものの、GPSの誤差が生じやすいのと、風景が単調で飽きるという欠点があります。しかし、コース上には距離表示の看板がいくつも立っているため、時計によるラップタイムの確認がしやすいのと、舗装路の一部は競技場と同じゴム舗装がされているので、足に優しく走りやすいです。夜はやや暗いながらも照明が付いているので、ナイトランをされている方も多いです。

現地に行って受付をしたのですが、参加者は少なくかなりのんびりムード。



エントリー者が少ないため、昨年の秋に企画された大会は中止になったそうで、今回の大会もA4一枚のパンフレットの裏面に、全出場者の名前が書けるほどの人数となっていました。
リレーマラソン183人、42.195km48人、1時間走6人、2時間走7人、3時間走15人、そして私が出た4時間走は7人。出走者が少なくても、表彰は各部門上位3名(3チーム)に贈与。
参加賞は、ソックスなどいくつかの商品から好きなものが選べて、私はポーチを頂きました。

リレーマラソンとフルマラソンは周回コースの誤差をフルの距離に合わせなければならないので、スタート位置はゴールよりかなり前方に、他の種目はゴールと同じ位置からスタート。



リレーマラソンのランナーは、前年のトップの記録では、フルを2時間30分程度で走るレベルなので、非常にペースが速いし、1時間走のランナーはさらに速い。ロングランのフルや4時間走ランナーは、先が長いのでのんびりペース。だから皆さんペースはバラバラ。そのため、他のランナーのペースに惑わされることなく、自分のペースは自分で管理しないといけません。



いつも計測に使っているiPhoneのRunmeterは、森林の影響でGPS誤差が大きいため、距離表示と腕時計でペースの確認を1km毎に行うようにしました。



タイムはチップ計測で行われ、リレーはタスキに、ソロはゼッケンにセンサーが取り付けられています。完走後に、完走証とラップタイムのデータがプリントされた用紙がもらえます。

応援は極めて少ないのですが、ゴール地点には数名の方が応援してくれたので元気が出ました。



エイドもここにあり、スポーツドリンク、水、プルーンやバナナ、梅干し、漬物、ブドウ糖?塩飴?などもあったようですが、私は飲料のみ利用。事前に用意したスポーツゼリーをウエストバッグに持参していたので、2回に分けてチュルチュルと飲みました。
時間が経つごとに、他の種目のランナーは次々にゴールするため、後半はランナーがほとんどいない状態に。



4時間走というのは初挑戦だったのですが、目標は50km以上を走ることにしました。予定では、30kmまでを2時間15分(4分30秒ペース)で余裕を残しつつ走り、フラフラになる残り1時間45分を、5分ペースで頑張って走り切れれば21km走れるので、トータル51kmで目標達成という算段でした。
で、走行結果はこんな感じに。



森林の影響でグラフは乱れているのですが、5km毎のラップタイムを見ると、後半の落ち込みが大きく、目標は何とか達成できたものの、40km以降のペースダウンはひどいものがありました。



フルは25~35kmあたりで大きな壁があり、足が鉛のように重くなって動かなくなるのですが、45kmあたりには更に大きな壁があったようで、疲労が増して足の痛みもひどくなり、ストライドが狭くなりピッチも遅くなり、走る動作をするのが精一杯となってしまいました。
4時間未満にゴールを通過すると、もう1周走れるのですが、このラストの周回で抜かれてしまいました。とてもじゃないけど追いつく余裕はなく、私はそのままのペースを維持。抜いていったランナーは、更にもう1周追加を狙ってのラストスパートだったようですが、わずかに及ばず私と同じ距離(26周52.364km)でゴール。タイム差で私は2位となりました。

マラニックでフル以上の距離は走ったことがありましたが、ある程度のペースで休むことなく50km以上を走ったのは今回が初めて。完走後、足や脇腹の筋肉がつりそうになり、立つことすらままならず、上着だけ着てスポーツドリンクを飲みながら、日当たりのいい地べたでダウンすること30分。この疲労困憊度は、高低差が激しいいびがわマラソンの完走後にも味わいました。ウエストバッグの表面がかなり白くなっていたので、塩分不足による身体の異常かと思われます。

この日は晴れたものの、気温は6~8度で、風が強く体感温度は低め。雲で日が陰ると一気に冷えを感じます。レースはロングのシャツとタイツに、帽子と薄手のグローブというスタイルで走り、袖をめくったり伸ばしたりすることで体温調整をしてちょうどよかったのですが、大して汗はかかなかったものの、乾燥している分、汗の蒸発が早いので、気がつかないうちに塩分がドンドン失われていたのかもしれません。寒い日であったとしても、エイドでは水ではなくスポーツドリンクをこまめに飲むようにし、塩飴などの塩分を意識的に摂るようにしないといけないことを学ぶことができました。
このレースで、左ひざと右足底、両すねに痛みがあったものの、この程度なら日毎に回復するレベルなので、トレーニングは続けられそうです。

今回使ったシューズはアシックスのターサージャパンv-A。この手のレースシューズはアウトソールの減りが異常に早いので、シューグーを使ってこのように補強しておくと長持ちします。



そして、フルよりも長い距離を走るウルトラマラソンなどの場合は、タイムや順位よりも完走が重要な目標になるので、軽量なレーシングタイプのシューズではなく、足の保護力が高いGT-2000やカヤノなどを利用すべきと感じました。距離が長い場合、シューズが重くなる負担よりも、着地衝撃の積み重ねによる足の負担の方が大きいです。今回の距離は、フルに10kmほど追加しただけのものですが、足の負担と痛みは、距離が伸びて走力が弱るほどに実感しました。
私はフォアフット走法なので、疲労が蓄積すればフラット走法に切り替えることで、足のダメージを最小限に防ぐことができるので都合がいいのですが、このまま更に長い距離を走るとなれば、足の性能よりもシューズの性能に頼らないといけないようです。

今回はタイムアタックではなく、持久力強化のトレーニング目的で出走したのですが、無駄のない走法や、疲労による身体の変化、疲労困憊時の対策、ペースの把握と維持、紙コップでの給水練習、精神力の鍛錬など、いろいろ面で得られる部分が多く、とても有意義な経験となりました。
記録更新や他のランナーと競うためのフルやハーフのレースだけでなく、時間走や距離走など、タイムでなくトレーニング目的として利用しやすい小規模な大会は、トレーニング効果が大きいですね。ここまでしっかり走るのは、一人でのトレーニングではなかなかできないし、実践と同じ給水の練習もできるし、安全も確保されています。
こういった大会もいくつか参戦するようにし、自分磨きを進めていこうと思いました。

この大会の走行直後、一時的に体重は2.5kg減、体脂肪は2%減となりましたが、2日後には元通りに。
翌日は疲労や足の痛みが残っていたものの、ある程度動かしたほうが回復は早まるので、足を痛めやすいランはやめて、自転車でフルの距離をポタリングしておきました。
来月は、前半に10kmのレースが、後半にハーフのレースがあるので、スタミナ強化のメニューからスピードメニューに変更して、目標を目指しトレーニングを重ねていこうと思います。

2014/03/23

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2014/03/20

レベルアップのための、やってはいけないランニング

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記録更新を狙った、走力アップのためのランニングを実践していると、効果が高いトレーニング方法と、効果が低いトレーニング方法がわかってくるのですが、効果の低い、あるいは無駄と思われるトレーニング方法をいくつか書いてみます。異論、反論はあるかと思いますが、あくまでも私が実践して感じたものであって、人によっては効果は違うと思いますので、参考程度にしてください。



・月間走行距離

もっともハマりやすい間違いが、月間走行距離を意識してトレーニングをするということ。
月間走行距離は、トレーニングの進捗状況が数値でわかるため目標に置きやすいのですが、今月は300km走ろう、400km走ろうという目標を掲げると、距離が長くペースの遅いトレーニングばかりになってしまいます。
距離を稼げないインターバルトレーニングや、高負荷のLT走、10kmのタイムトライアルなどは敬遠するようになり、ダラダラと長く走るジョグやLSDを好んで行うようになってしまうのですよね。
レースペースか、それ以上で走り続ける走力を養わなければならないのに、ゆっくり長く走ってばかりいては、高い心拍数の負荷は得られないため、脚力だけでなく、心肺能力のレベルアップもできず、限られた貴重なトレーニング時間を消費するばかりとなってしまいます。

「走った距離は裏切らない」という野口みずき選手の有名な言葉がありますが、それはいろんなパターンのトレーニングを行った結果であって、走行距離を目標にトレーニングをしていたわけではないですよね。
月間走行距離を伸ばすという目標は、例えば極端な話、キロ8分というウォーキング並みの超スロージョグを1時間、毎日4回行えば、月間走行距離は900kmにもなりますが、その内容では目標のレースペースで走り続ける能力はつかないし、900kmという数値にこれといった価値はないですよね。暇だったんだなあ。。。くらいしか感じられません。
速く走れるようになって大会で好成績を残す、自己ベストを更新する、サブ3を達成するというのは、誰もが褒め称えてくれる価値ある結果であり、難しいからこそ、クリアしたときの達成感はひとしおです。
レベルアップのためのトレーニングは量より質が重要。それを狂わせてしまう原因の一つが、月間走行距離を目標にしてしまうことだと思います。



・毎日のように走る

ラジオ体操かの如く、ほとんど毎日欠かさずランニングをする方も見えるようですが、これも上記の月間走行距離と同じで、毎日続けるためには、それが達成しやすいメニューを選びがちになってしまいます。例えば5km程度ののんびりジョグを繰り返すとか。
脚力をアップするのは筋トレと同じで、筋肉を損傷するほどの高負荷なトレーニングを行い、翌日に睡眠や栄養を摂って休息することで超回復し、以前よりも筋力が増した状態で後日トレーニングを重ねることが、強くなるための基本パターン。休息もトレーニングのうちであり、休息を必要としないというのは、レベルアップにつながる高負荷なトレーニングを行っていない証拠。
健康維持やダイエットだけでなく、マラソン大会で好成績をあげることが目的であれば、毎日欠かさず走ることの必要性はまったくありません。
欠かさず走ることを続けたいがために、雨の日も不調の日も走るようでは、レベルアップどころか、走らなければならないという余計なストレスが溜まってしまうだけで、何のプラスにもならないかと思います。
タバコが切れるとイライラするため、タバコを吸ってそのストレスを解消する喫煙と同じで、ストレス解消のためのストレスを作っているようなものです。



・ロング走で休む

25km以上のロング走を行う場合、途中で水分補給をする必要が出てくるのですが、自販機で飲み物を買ってゆっくり飲んだり、コンビニに寄ってしまったり、公園で少し休んだりしてしまっては、ロング走の効果が一気に薄れてしまいます。
高い心拍数と、荒い呼吸を維持しながら、長時間走る持久力を養うのがロング走レーニングなのに、走るのを停止して、心拍と呼吸のペースを一気に下げてしまっては、せっかく継続してきた持久力トレーニングがそこで一旦終わってしまいます。
トレーニングであってもレース同様に、走りながら給水できるようボトルとポーチを身に付けて走るか、公園での給水なら10秒以内で済ませるようにして心拍数をできるだけ下げないようにし、連続して走行するようにしないと、高負荷なロング走の意味がなくなると思います。
マラソントレーニングよりも、ピクニックの要素が強いマラニックは別ですが、走力アップのためのトレーニングであるロング走なら、途中で休んではいけないと思います。



・距離が短い

1回のランニングを5km程度で終わってしまう方が見えるのですが、非常にもったいない。
10~15kmをスムーズに走れるようになるとわかるのですが、スタートして最初の1~2kmは身体を目覚めさすためのウォーミングアップで、3kmあたりで完全に身体が温まって心拍数と呼吸のリズムが落ち着き、4kmあたりで一定のペースでリズム良く走れるようになります。軽度の足の痛みがあった場合も、それが麻痺するのはこのあたり。
そして、4~8kmで一旦身体がフッと軽くなり、ドンドン走れそうなセカンドウインド状態になり、このまま走り続けると持久力が鍛えられます。そのため、私の場合は4km(20~25分)くらいで、身体がマラソンのための有酸素運動モードとなったと感じるのですが、5kmのランニングだと、この一番美味しいセカンドウインドのところで終了なんですよね。
有酸素運動をすると、エネルギー源である脂肪が分解され、走力として利用されるにはある程度の時間がかかるので、最低限の運動時間や運動量をこなす必要があるのですが、この面から考えても、5km、時間にして20~30分というのは、トレーニングのゴールではなく、持久力を鍛えるためのスタート地点ではないかと思います。
ランニングの距離が5kmから10kmに変わっても、ランニングの準備や、走り終えてシャワーを浴びる手間は同じなんだし、5kmと10kmでは走行時間は30分程度の差。テレビやネットの時間を節約したりすれば、簡単に捻出できる時間です。
レース翌日の疲労抜きや、故障からの回復走、距離が限定された通勤ランなど、他の目的がある場合は別ですが、トレーニングとしてのランニングなら、最低でも8km以上は走らないと、マラソンのためのトレーニング効果はガタ落ちすると思います。



・LSD

ロング・スロー・ディスタンスの略のLSD。長い距離を遅いペース(キロ7~8分)で走り続けるメニューですが、私の場合はこのメニューの効果はありませんでした。
LSDを進めているコーチは、このトレーニングによって血流が良くなり毛細血管が発達し・・・、といった理由を挙げているようですが、実験データや、科学的根拠を挙げながら解説している方は、今まで見たことがありません。
キロ8分ペースでは効果があり、キロ6分ペースでは効果が低いだなんてありえないわけで、6分ペースのほうが心拍数が高くなり、血流が増すのは言うまでもなく、足踏みをしているかのような超スロージョグのほうが効果的という理由が理解できません。
マラソンの完走を目指している方や、サブ4が目標の方は、速さよりも長時間走り続けるための持久力を鍛える必要があるので、ゆっくりでもいいから長い時間走り続けるLSDのようなトレーニングは必要ですが、ある程度の走力のある方なら、速さを鍛えるペース走、スタミナを鍛えるロング走などの高負荷のポイント練習と、回復のためのジョグ(キロ5~6分ペース)を行えばよく、時間を浪費し、フォームを乱すLSDなんて不要だと思っています。

e-AthletesのコーチはLSD信者で、このコーチの解説を連載したランニング雑誌のクリールを読むと、LSDが必須のように感じてしまいますが、多くのコーチの意見を偏りなく載せているランナーズは、LSDは不要とするコーチの意見やメニューも掲載しているので、自分なりに良し悪しを判断することができます。
LSDは貴重な休日のトレーニング時間を大量に消費してしまうメニューなので、自分で数回試してみて、効果を感じなければ自分には合わないと判断し、メニューから外して、通常のロング走やジョグを行えばいいと思います。

ちなみに、多くのメダリストを育てた小出義雄監督の本でも、LSDのメニューが出てきますが、サブ3を目指したメニューに出てくるLSDは、2時間で25kmを走る(キロ4分48秒)、または、2.5時間で30~32kmを走る(キロ4分42秒~5分)というもので、極端に遅いLSDは出てきません。




・裸足ラン(ベアフット)

裸足ランは効果的です。なぜかというと、衝撃の少ない着地の方法を自分で学べるから。ソールの柔らかなランニングシューズを履いてしまうと、この感覚がわからなくなってしまい、かかとからガンガン着地をしてしまう、足に負担がかかりやすいフォームになってしまいます。故障を予防し、前進に効率的な走法であるフォアフットやフラットフットを学ぶのであれば、裸足ランが一番わかりやすいです。
ただ、裸足ランは短い距離を実験的に行うだけで十分であり、日頃のランニングを裸足で走るのはもってのほか。

ランニングの故障の最たる原因は着地の衝撃によるもので、これは初心者だけでなく、走力の高いアスリートでも悩まされています。
マラソンと同様に、足を使った持久力スポーツであるツール・ド・フランス。1日平均200kmを全日程23日間(休息日2日含む)自転車で走り続け、全走行距離3600kmもの行程を走る、脚力を酷使した競技ですが、これが連日可能なのは、着地衝撃がないからです。つまり、着地衝撃がないのであれば、これほどのパフォーマンスを発揮できる脚力と回復力が人間にはあるということになります。
そのため、ランニングの場合は、体重の2.5~3倍もの重量が足にかかってしまう、激しい着地衝撃をいかに軽減するかが最大のポイントで、車が転がりやすいことを目的に作られたアスファルトのような硬くグリップの良い舗装路では、特に足を守らなければなりません。自然の場所なら自然の裸足を、人工的な路面では人工的なシューズを使うというのが、ベストな方法ではないかと思います。

この裸足ランを薦めていた第一人者の吉野氏。裸足ランに対する弊害を医学的に特集したクリールの雑誌が出版されて以降、その雑誌を読まずして反論を残し、ブログを別の場所へ引っ越してしまったようですが、芝生や砂浜、学校のグラウンド、アフリカの大地のような自然の場所なら気持よくて爽快かと思うのですが、人工的に作られた特殊な舗装路で、マラソンのレベルアップを目的としたトレーニングを行うのであれば、裸足ランは利点より欠点のほうが多いです。裸足ランはスポーツや競技ではなく、趣味や遊びの分野と考えれば、これはこれで楽しいのかもしれません。

自分のランニングの目的は何なのか?その目的がマラソンの記録更新だったり、満足行く生涯記録を残すことだったり、怪我なく健康を維持することであるのなら、怪我や故障を誘発しやすい裸足ランや、トレーニングの質が落ちる距離信仰といった過ちは、回避できるかと思います。



・食事制限によるダイエットとサプリメント

体重が軽いほうがタイムは縮みますが、空腹やエネルギー不足で力が出ないようでは元も子もありません。肥満の方は、着地の衝撃が大きく、膝痛などの悪影響が出るので、食事制限によるダイエットをする必要がありますが、標準体に近いレベルなら、ダイエットなどせずに、しっかり食べてしっかりトレーニングをした方がいいと思います。
体重を落としたければ、食事で減らすのではなく、ランニングで減らすべき。
日本を代表するアスリートレベルなら、タイムを限界ギリギリまで詰めたいがために、食事による減量を考える必要があるかもしれないし、スタミナよりもスピードを重視する中距離ランナーの場合は、減量がかなり効果的かもしれませんが、サブ3が目標レベルの一般のランナーなら、減量での軽量化など考えず、十分な栄養を摂ってトレーニングに励み、脚力を強化するべきと思います。
ちなみに減量は、新谷仁美選手がすごかったですね。モスクワ大会の様子と、その後の引退会見の姿

また、私の場合はサプリメントも不要と思っています。サプリメントは、何らかの理由で通常の食事が取れない病人用の栄養剤の一種だと思っています。
イワシ、納豆、レバー、ひじき、豆腐、豆乳、鶏肉、卵、野菜、果物などを食べる方が、サプリメントよりも栄養価が高いし、価格も安いし、味もいい。
レースの走行中に、重量が軽く、カロリーが高くて、走りながらでも飲みやすいゼリーを利用するのは有効な手段ですが、それ以外では不要と思っています。

最近はサプリメントの広告が非常に多いのですが、あれだけ広告費が使えるということは、原価はものすごく安く利益率が高い商品という証拠ですよね。製造メーカーや、販売店は、「飽食の今の時代、栄養なんて普通の食事で十分なのに、馬鹿な消費者がいるおかげで、儲かって儲かって笑いが止まらないよ~」と思っているのかもしれません。
サプリメントに関しては、この本が非常に参考になりました。




・故障と必要以上の休足

ランニングでレベルを上げようとすると、ほぼ間違いなく故障をするのですが、故障と回復を繰り返すことで、走力はアップします。そのため、少しくらい痛くても、とりあえず走ってみて、1kmも走れないようなら休足し、3kmあたりで痛みが麻痺するレベルなら、ペースや距離を落としながら走っていました。その方が、休むよりも回復が早くなりました。また、その痛みをかばおうとして走るため、それ以外の部分が強化できました。
そもそも故障をするというのは、痛めた部分周辺の筋力が弱いことと、その弱い部分をバックアップする能力がなかったり、走法に癖があったりする証拠。
なぜそこが壊れたのか?どの筋力を強化すれば予防できるのか?どういったフォームだと故障部分にテンションがかからないのか?といったことは、故障中に試すのが一番わかりやすいです。
故障は程度の差が大きいので、安静にすべきか走るべきかは判断が難しいのですが、安静にした方がいいと自分で判断し、何日も何日も休み続けると、休み癖が付いてしまい、鍛えた脚力は弱り、カロリー消費リズムが変わるため体重が増加してしまいます。そのため、走れなければウォーキングや筋トレなどをして、体を動かすことを継続することが重要でした。
医者にしても教本にしても、故障したのに動かすことをすすめると、それで悪化した場合の責任を問われるので、「安静にしましょう」と逃げ言葉を使わざる終えず、それを信じて安静にしてしまいがちですが、動かしながら治した方がいい場合が結構多いので、自分で試行錯誤しながら試した方がいいようです。




他のランナーさんを観察すると、
どういったトレーニングをしているのか?
量と質はどうなのか?
どのような目的で取り組んでいるのか?
モチベーションの上げ方は?
といった部分の差で、上達の速い方と、記録が伸び悩んでいる方の理由がハッキリしてきます。

「人生、一度はサブスリー」というランナーズの連載では、記録が伸び悩んでいるランナーさんが次々に登場してくるのですが、この方の問題点は何なのかを自分なりにチェックすると、とても勉強になります。
大半の方は、ロング走をほとんど行っていなかったり、やたらペースが速かったり、1回の走行距離が短かったりなど、偏ったトレーニングをしているようです。
月間走行距離が無駄に多い方は、距離が短くなるスピードトレーニングを敬遠しているため、フルの記録が伸び悩んでいるだけでなく、ハーフの記録がかなり劣るようです。
逆に、スピードが大切と思っているのか、必要以上に速いペースでインターバル走などを繰り返している方は、ロング走を怠っているので持久力がなく、レースで30km以降バテ切って自滅というパターンがほとんどのようです。

私のTwitterのフォロワーさんに、すごく優秀な女性ランナーさんが見えるのですが、フォローした昨年夏の時点では、ラン歴は5年ほどあるものの、フルはまだ出たことがありませんでした。そのときの目標はサブ4だったのですが、当時のトレーニングレベルならサブ4は楽勝と私が答えたところ、案の定、サブ4は難なくクリア。それが昨年の秋のことだったのですが、今年の3月になんとサブ3.5クリア。女性のサブ3.5は男性のサブ3に匹敵するレベルです。
この方のメニューは、1回のランニングは9km以上がほとんどで、ペースは5分台前半のペース走と、5分台後半のジョグ。ロング走も定期的に行っており、距離は30km以上で、ペースは5分30秒前後と、ロングでも結構ハイペース。20km走では5分台前半、10kmのハイペース走は4分50秒前後のペースでメニューを消化。ビルドアップ走も行い、フィニッシュは4分50秒あたり。休息日もしっかりとっているおかげか、大きな故障もなく、コンスタントにトレーニングをこなし、月間走行距離は300km以上。走るルートに坂があるのか、Runmeterの集計結果には高低差が大きく出ており、脚力アップに繋がっているようです。今年、息子さんが大学に進学するとのことで、年齢はそのクラス。
順調かつ確実にレベルアップしている理由は、スピード、スタミナ、ジョグ、休息のメニューを偏りなくこなしていることと、Twitterやラン仲間とコミュニケーションを取りつつ、マラソンのモチベーションを上げているから、上達が早いのだと感じました。

私の場合も、持久力を養うロング走、レースペースを余裕で走るためのスピードトレーニング、体力と体重を維持し、ポイント練習の疲労を抜く回復ジョグ、栄養と睡眠をしっかり取る休息日、筋トレ(特に体幹)やストレッチなどの補強トレーニング。この5つのメニューをバランス良く回すことで、確実にレベルアップできました。
それには、距離信仰や、変わった走法、偏ったメニューなど、異質な価値観や無駄は捨て、目的や目標を一点絞り、そのためだけのトレーニングを行うことが重要でした。私の場合は、それがサブ3であり、達成できた今は、去年の自分を超えることとなっています。
その目的のために、地道に取り組んで結果を出して歓喜し、やり甲斐と生き甲斐を感じながら、毎日を楽しんでいる最中です。
もちろん、ストイックなトレーニングだけでなく、楽しむためのランニング(写真を撮りながらのマラニックや、低山のトレラン)も行ったり、自転車を利用したクロストレーニングにも励んだりしています。

年齢を重ねるごとに、運動能力は落ちるので、現状維持すら難しくなってくるのですが、それだからこそ、トレーニングの質が重要になってきます。
自分の現在の取り組み方を見つめなおして、最善、最良の方法を導き出して実践し、その効果を結果に出して実績を残すというのも、マラソンの面白さの一つかもしれませんね。

最近読んだ本なのですが、サブ3の目標を達成したマラソンの体験記と、そのトレーニング方法を書かれたこの本も、参考になるところが多いかと思います。
著者は、イーアスリートの有料メールでのコーチを受けたため、LSDのメニューが含まれてしまっていますが、トレーニング方法や考え方に関しては、共感する部分が多かったです。