2013/01/26

サブ3を達成した練習方法

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
私のランニング歴は3年に満たないほどで、始めた当初は気分転換と健康維持が目的でした。3~5kmの距離を1kmあたり6分程度のペースで走るレベルです。その後、サブ3の大きな目標を掲げて取り組んだ期間が2年弱。そして今回、運良くサブ3を達成することができたのですが、今まで取り組んできた練習方法を具体的に書いてみます。

・月間走行距離350km

季節や天気、故障、仕事などで、月間走行距離は変動したのですが、350kmくらい走るとレベルがかなり上がるようです。200km以下では負荷が低くなったり、休息日が増えたりするのでなかなかレベルが上がらないし、400kmを超えると故障の確率が高くなったり、疲労が抜けにくくなったりしました。最初の頃は、たくさん走ることが上達につながると思っていたのですが、距離を気にするとダラダラと長く走るメニューが増えてしまいがちになり、メリハリのないトレーニングになってしまうようです。ウルトラマラソンや、ハードなトレイルランのレースが目的の場合なら距離重視でいいのかもしれませんが、スタミナだけでなく速度も問われるサブ3が目的なら、距離を長く走るだけでなく、限られた距離や時間でしっかり負荷をかけたメニューを取り組む方が効果的でした。

・休足日は週に1~2日

上記の距離を走ろうと思うと、休みは週に1~2日になります。あえて日を決めず、その日の天気や体調に合わせていました。ここで言う休足日は休足日であって休息日ではありません。走らないだけで、軽い筋トレをしたり、ストレッチをしたりなど、補強的なトレーニングをこなすようにしていました。犬を飼っているおかげで、ウォーキングも欠かせませんでした。

・トレーニングメニュー

トレーニングメニューは、ジョギング(5~6分/km)と、一定の速度で走るペース走、徐々に速度を上げるビルドアップ走がメイン。ペース走はハイとミドルの2段階程度に速度を分けます。例えば1kmあたりのペースが、ハイは4分30秒前後、ミドルは4分45秒前後といった感じ。ビルドアップ走は、5分ペースでスタートし、徐々に速度を上げていき、ラスト3kmほどはほぼ全力で走ります。各メニューの距離は10~15kmくらい。そして月に2~3回、ロング走を組み入れます。距離は20~30km。
もちろんペースや距離は、その当時の自分のレベルに合わせていました。距離やペースはあまり厳格に決めることはなく、その日の体調に合わせていて、1kmほど走って調子を確認したあと「今日は5分ペースで10km走ろう」と決めていました。
ジョギングは、ペース走やビルドアップ、ロング走など、ハードな練習をした次の日に組み入れていて、疲労回復と体重や代謝の維持を目的に走っていました。ハードなポイント練習を1日したら、疲労抜きジョグを2日連続といったローテーションです。峠走やトレイルラン、インターバル走などもしたことがありますが、気晴らしに月に1度するかしないか程度でした。
膝を痛めたときは自転車がベスト。膝に負担がかからず、脚力と心肺力アップの効果はバツグンです。水泳も効果的のようですが、平泳ぎしかできない私はほとんど行きませんでした。
寒い真冬は、スタート時が寒くて筋肉がこわばっているためウォームアップが必要ですが、入浴をした直後に走るとポカポカで快適に走れます。スタート時からペースが上げられるのでハイペース走も可能。帰宅後、再び入浴をして足をほぐせば完璧です。

・筋トレ

片側10kgのダンベルと、安価なシットアップベンチ、バランスボールを買い、自宅で簡単な筋トレを行えるようにしています。ただ、自宅ではなかなかやる気が出ないので、月に1~2度ほど、ジムへ行って鍛えました。頻繁に行くのであれば会員制のジムが良いのですが、たまにだともったいないので、2時間300円ほどで利用できる市営のジムを利用していました。ジムでの筋トレは、部分的な筋肉を効率よく鍛えられるし、周りでトレーニングをしている人がいると、こちらのやる気も増します。
マラソンのための筋トレは、脚よりも上半身や体幹を鍛える方が効果的でした。フォームが良くなり楽に走れるようになります。脚の筋トレは、筋肉がマッチョにならないように、ウエイトを軽めにして回数を増やすといいようです。(20回×5セットや50回×2セットなど)

・食事

主に和食。朝食はもちろん食べます。空腹で目が覚めるほどです。朝は納豆卵かけごはんと具沢山の味噌汁がメイン。鶏のレバーも野菜炒めにして定期的に食べました。台所のサラダ油を捨てると、鶏の唐揚げは焼き鳥に、野菜の天ぷらは煮物に、魚のフライは焼き魚にと、油を使わないヘルシーな料理しか作れなくなるので、体脂肪カットにはオススメです。油はごま油やオリーブオイルを少量使う程度です。
一度の食事で食べるご飯の量は1合。そして物足りない分は、時間を置いた間食としてパンや果物などを食べていました。一度で食べる量を減らし、その分食事回数を増やすと太りにくくなるそうです。ただし、ダイエットは一切しません。エネルギーがなければしっかりトレーニングができないし、栄養が足りなければ筋力もつかないので。
ランニング後は、豆乳や牛乳を飲んでいました。運動後の30分はエネルギー充填のゴールデンタイムと呼ばれているそうなので、それを意識して摂っていました。
ちなみに私は酒はやめました。公共の交通機関が使いづらいこちら田舎の場合、職場の同僚は全員自動車通勤のため、帰りに一杯なんてことは皆無だし、自宅で飲むと寝るまで飲んでしまうし、酔っ払って愚痴りながらダラダラ時間を浪費している自分を振り返ると、情けなく哀れに思えたので。

・疲労回復

熱めのお湯で半身浴を1時間。ジップロックに入れたiPhoneやiPadを使えば長湯も快適です。夏場は半身浴で暑くなれば、冷水のシャワーを足にかけ、再び半身浴を繰り返していました。毛細血管まで十分な血液が流れるおかげか、疲労の回復度が早まるような気がします。夏のランニング後は、保冷剤を使ったアイシングを行いました。
ストレッチも行ないました。反動をつける動的ストレッチではなく、ギューっと深く曲げた状態を20秒ほど維持する静的ストレッチです。半身浴とストレッチは熟睡を促す効果もあるようです。ただ、いつまで経っても私の体は硬いです。
また、睡眠も大切で、夜の睡眠時間が不足気味なら、昼休みに10~20分ほど仮眠するだけでも随分違います。

・記録

デジタルでもアナログでも何でもいいので、練習記録や日記はつけた方がいいです。読み返すことよりも、今日の感想や反省、次回の取り組みを意識付けするために。また、タイムや距離など数値的な記録をグラフで残せば、モチベーションを維持する効果があります。ブログやツイッターなどで報告するのも効果的でした。頑張ってます報告をすれば、その報告を誰も見てくれていないとしても、自己満足はできます。そして、他の方の記録や成果も見られるので、「自分も負けずに頑張ろう!」といったやる気が起きます。ランニングは一人でコツコツと地道に練習する場合がほとんどなので、こういったコミュニケーションツールはモチベーションアップに効果絶大でした。

・痛みに耐える

ランニングを始めた時から今に至るまで、足が痛くない日は一日たりともありません。絶えずどこかが痛い。そして、痛くてもある程度は走れる時もあるし、まったく走れない場合もあります。この痛みの発症と回復を繰り返すと、どんどん足が強くなります。筋トレで筋肉を破壊し筋肉痛になり、それが回復すると以前より強くなる超回復という行程がありますが、あれと同じです。走りの場合は筋肉だけでなく、健や関節の痛みもありますが、ランニングが無理かどうかを自分で判断しながら、できる限り走る、または歩くようにし、自己治癒力を高めるようにすると、脚力強化が早くなるようです。

・まとめ

ランニングを始めた最初の頃は、サブ3だなんて絶対無理と思っていたのですが、1年ほど続けると、ある程度のペースで走れるようになるので、「もしかして自分でもできるんじゃ?」と思うようになります。でも、ここからが大変。ロング走を試してみたらヘロヘロになってしまったり、順調だった足が突然故障したり、レースに出たら30km以降が地獄でまともに走れなかったりなど、挫折を促すことばかり起きます。「やはりサブ3は無理っぽいかも」と思うようになってしまうのですが、「まぁ、日課のように走れるようになったので、とりあえずこのまま続けてみるか」と開き直るようになると、そこからグングン上達するようになります。また、疲れている時や、精神的にテンションが下がっているときは、走る気など出ないのですが、そんな時に無理矢理走ってみると、結構調子が良く楽に走れることが多いです。そのため、やる気がないときこそ上達のチャンスと思って取り組むようにしていました。
それと、仕事はあまり頑張らないこと。残業も避けるが勝ち。頑張って働いてもわずかの収入だし、限られた自分の人生を振り返ると、仕事に費やした時間ほどもったいないものはありません。仕事よりも私生活重視です。収入が少なくても幸せに生活する方法はいくらでもあります。例えば魚柄仁之助氏の本とか。

ある程度人生経験を重ねたおっさん年代になると、ちょっとやそっとでは、やり甲斐や喜びを感じなくなってしまうのですが、このサブ3は、誰にも頼らず自分自身でしっかり努力しないとゲットできないだけに、達成したときの喜びはかなり大きいです。サブ4だと多くの方が達成しているので価値観が低いし、2時間半レベルとなると若さや天性的な素質が必要ですが、サブ3ならオヤジ世代でも十分クリア可能で、達成感と満足感をたっぷり味わえます。是非チャレンジを。